フジテレビ「視聴率低迷」に株主の不満が炸裂

浮上のきっかけを掴むことはできるのか

これに対し、フジテレビの亀山千広社長は、現状を「忸怩たる思い」とした上で、「まずはドラマで話題を呼び、バラエティで視聴習慣を根付かせ、最後は報道番組で信頼を得る。そのためには何としてでもヒットドラマを生まなくてはならない。7月にスタートするドラマは30代のプロデューサーを中心に制作している」などと説明していた。

ちなみに、「嫌なら見るな」とされる方針に関して、稲木甲二取締役は「フジテレビからそのように打ち出したことは一度もない」と明確に否定している。

また、フジテレビのトップに就任して28年になる日枝久会長に対する質問も多く寄せられた。「名誉会長としてグループを見守ったほうがいい」「業績や株価が低迷しているのに、なぜいつまでもトップを務めているのか」「日枝会長が怖くて、ほかの役員は何も言えないのではないか」といったものだ。

「会長は口出ししていない」

2005年のライブドア事件は日本のM&Aの歴史を大きく変えるきっかけになった。堀江貴文氏(左)と日枝会長(右) (撮影:大隅智洋)

こうした問いに対し、豊田皓(とよだ・こう)副会長は日枝会長のこれまでの実績を強調した。

「ライブドアショックやリーマンショックがあったが、日枝会長の判断で乗り越えてきた。ビーエスフジやサンケイビルを子会社化し、昨年にはグランビスタホテル&リゾートを買収するなどで、バランスのとれたポートフォリオを構築できた。業績もリーマンショック時から大幅に回復している。日枝会長のリーダシップのもとでやってきた」と絶賛。また、フジテレビに関して「亀山社長が陣頭指揮を執っている。現場に任せているので、会長は口出しはしていない」と語った。

日枝会長は例年、議長として議事進行に務めており、関係する質問の答弁もすべて嘉納修治社長以下の担当取締役がこなしたが、「われわれ株主はどうしても日枝会長の生の声を聞きたいんです。お願いします」といった株主の声にうなずく場面もみられた。

そのほか、株主優待についても、再三、改善を求める意見が上がっていた。現在、100株以上(同社の売買単位も100株)を保有する株主にオリジナル手帳を送付しているが、「手帳は好みがある」「毎年捨てている」などと評判はいまいち。代わりにディノスの通販の割引や新番組の説明会や試写会、番組観覧などを提案する声もあった。

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