「思考のスピードが速い」人の頭の使い方 「推測・意見・事実」を仕分けしよう

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人のことを疑いながら仕事をしたくはありませんが、自分自身も含め、人は誰しも間違いを起こす、ということを前提に仕事をしなければなりません。仕事を受けた側には問題がなくても、依頼した側の説明の仕方が悪くてミスにつながる場合もあります。

間違いがあったことで振り出しに戻ることがないように、人の調査結果や報告について、健全に疑うようにしましょう。

一般的にこれは、クリティカル・シンキングと呼ばれるものです。クリティカル・シンキングは、日本語に訳すと「批判的思考」となり、ちょっとネガティブなイメージになってしまいます。しかし実際は批判したり非難したりする、ということではなく、「健全」に「批判的観点」で物事が正しいかどうかを考える思考プロセスなのです。

迅速に結果の妥当性を確認する3つのポイント

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とはいっても、人の作業結果をすべて細かくチェックすることはできません。そこで、迅速に結果の妥当性を確認する方法を紹介します。ポイントは3つ。

① インプットデータは何か
② どのようなアプローチを取ったか
③ アウトプットをどう評価しているか

インプットデータとアプローチが合っていれば、結果が大きく間違っていることはほとんどありません。そして、そのアウトプットに対しての、その人自身の評価を聞いておけば、それで正しさの確度が上がります。

たとえば、「このハンドクリームは冬以外は売れません。夏場に投入するのはやめたほうがいいと思います」とメンバーが報告を出してきたとき。「『冬以外は売れない』というデータはどこから持ってきたのか?」「どのような理由で夏場はやめたほうがいいと考えたのか?」「その提案を自分はどう評価しているのか?」について確認する。こうしたプロセスをふめば、正しい答えを得ることができるはずです。

7/9(土)に筆者のセミナーが行われます。仕事の効率化に興味のある方は、ご参加ください。

 

木部 智之 デロイト トーマツ コンサルティング合同会社ディレクター

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きべ・ともゆき / Tomoyuki Kibe

横浜国立大学大学院環境情報学府工学研究科修了後、2002年に日本IBMに入社。数々の炎上プロジェクトの火を消し、エグゼクティブ・プロジェクト・マネージャーに。2018年よりパナソニックのソリューションビジネスの立ち上げに従事し、パナソニック コネクトのカンパニー役員を務めた。これまで、大小様々な組織やチームをリード。人材育成、リーダー育成にも力を入れており、社内外でビジネススキルやリーダーシップに関する研修やセミナーを実施。著書に、『入社1年目のビジネススキル大全』(三笠書房)、『プロジェクトのトラブル解決大全』(KADOKAWA)、『超速PC仕事術』(東洋経済新報社)など。

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