サニックス、3度目の希望退職で社員6割減へ 太陽光バブルに踊った「夢の宴」の後始末
ほぼ1年の間に、3回の希望退職を実施し、従業員は6割減へ――。
そんな大胆なリストラに取り組まざるをえないほど追い込まれているのが、福岡・博多に本社を構える東証1部上場企業、サニックスだ。白アリ防除で創業したが、現在の主力事業は太陽光発電設備の施工・販売へ転換している。
6月20日、サニックスは希望退職に391人の社員が応募した、と発表した。4月に募集した人数は約500人。その8割にも満たず、100人以上も足りなかったが、追加的な肩叩きはしない。
なぜか。500人の削減目標に対し、結果として退職者が「9割強になった」(井上公三取締役)からだ。4月以降、希望退職ではなく、自己都合で退職した人が50人以上いたようだ。割増退職金の付く希望退職に手を挙げず、なぜ50人もの社員が自己都合で会社を去ったかはナゾだが、サニックスの置かれた苦境ぶりを示す出来事であることは間違いない。
今年2月には整理解雇も
サニックスは、昨2015年5月にも約600人の希望退職を募集し、609人が応じた。それからわずか半年後の11月、さらに約300人の希望退職を募集し、229人が応じた。不足した70名程度については、希望退職ではなく整理解雇(退職日は2016年2月末)を行う事態となった。
そして今年も希望退職を実施。2016年7月末には1900人割れとなる。ピークだった2014年10~12月期の期中平均4418人と比べ、実に6割減の水準だ。
サニックスがここまで急速に人員削減を進めなければならないのは、太陽光発電市場の動きを見誤ったからだ。
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