日本の原発はテロに対する防御が甘すぎる 「秘密主義」に日独の専門家が警鐘

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「ドイツでは航空機の原子炉への衝突に関する影響評価が実施されている」と話すピストナー氏

実際にドイツでは航空機の原子炉への衝突に関する影響評価が実施されているという。

古い時代に建設された原発は、小型のジェット戦闘機の突入に耐えられないと評価され、2011年の原子力法改正をきっかけに閉鎖された」とピストナー氏は説明した。

その一方で、「現存の原発が中型ないし大型の民間旅客機の衝突に耐えられるかという点では、未解決の問題が残っている」とも述べている。

高浜原発1、2号機は航空機落下に対し脆弱

ひるがえって日本の場合はどうか。

東芝で原子炉格納容器の設計にたずさわった後藤政志氏は、「日本では航空機(落下)衝突などの事故リスクが10のマイナス7乗回/炉・年以下であれば、評価する必要がないとされている。実際にはすべての原発がそれ以下で設定されている。テロの場合にはそうした計算ができないので別途検討することとなっているが、実際にどうなっているかは明らかにされていない」と指摘した。

航空機衝突の影響について説明する後藤政志氏

後藤氏は新規制基準の適合性審査をパスした関西電力・高浜原発1、2号機について、「格納容器の上部は鋼鉄製の容器が剝きだしになっており、航空機落下に対して脆弱だ」と指摘。

審査の中で関電は上部に鉄筋コンクリート造の遮へい(厚さ約30センチ)を設置することを決めたが、「航空機衝突に耐えられるものではない」と述べている。

また、後藤氏は東京電力・福島第一原発などの沸騰水型原子炉(BWR)について、「建屋は機密性はあるものの耐圧性能が非常に弱く、航空機の衝突によって簡単に壊れる。建屋最上部には使用済み燃料プールがあり、安全性が懸念される」と指摘している。

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