路線別「通勤定期&通学定期比率」ランキング 首位は意外な路線、比率の違いで収益に変化

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87路線の下位には、空港利用者が多数を占めそうな京成・成田空港線などはさておき、大阪市営地下鉄の路線がずらりと並ぶのが気になる。大阪市交通局にこの理由を聞いてみたところ、「独自サービスの“マイスタイル”の利用者が増えているからではないか」という。

マイスタイルには一般向けと学生向けの2タイプがあるが、料金は利用の多い月でも上限を超えた分は6カ月定期の6分の1に相当する上限額が適用され、少ない月は使った分だけしかかからない。「ゴールデンウィークやお盆、年末年始など利用の少ない月のことを考えると6カ月定期よりもお得」(大阪市交通局)という。

しかも登録した2駅の間のみが利用可能となる定期券とは異なり、マイスタイルは登録した2駅を中心としたエリアが利用可能となる。登録駅次第では、定期券からマイスタイルに移行した客が多いというのもうなずける話だ。

通学定期は収益の圧迫要因に

さて、養老鉄道は通学定期比率が高いということは冒頭で述べたが、通学定期は通勤定期と比べると、3~5割は価格が安い。子供の定期代を負担する親にとってはありがたい話だが、鉄道会社にとっては収益の圧迫要因と考えることもできる。

大手鉄道会社なら安価な通学定期利用者が多くても問題にはならないだろうが、地方の中小鉄道会社はどうだろうか。そこで、鉄道統計年報を使って日本国内の旅客路線について、輸送人員に占める通学定期比率を高い順に並べてみた。

結果は、1位がくま川鉄道の75.2%、2位が真岡鉄道の71.0%、3位が山形鉄道の70.0%を筆頭に、地方路線がズラリと並ぶ結果となった。ベスト30で大手鉄道会社の路線は東武の小泉線、佐野線、越生線のみだ。

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