独身を謳歌!産まない決断をした女性の信念 生涯ひとりでもこの選択がベスト

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代々木上原に住む彼女は『カタネカフェ』で朝食を済ませ、タクシーに乗り出勤。職場は青山近辺で9時から10時の間にはオフィスに入る。堅苦しい雰囲気にしたくないという本人の意思が伝わる職場で、内装はおしゃれな雰囲気。

正午にはお昼と打ち合わせを兼ねて外出する。この日のランチは虎ノ門で打ち合わせがあるため『ピルエット』だった。ビストロとカフェがあるレストラン空間で、食事は素材の良さを活かしたシンプルで上質なフレンチが特徴。美味しいと思った食材をエピスリーでも購入できるのが気に入っていると話す。

打ち合わせを済ませた後は、同い年の友人との会食。六本木の『シャングリラズ シークレット』でキノコをじっくり煮込んだ宝茸黒湯を味わいながら、トークに花を咲かせる。

話題は自分たちの将来について。恵美は30代のときに一度結婚をしている。しかし、ひと回り違う彼との生活は5年で破局を迎えてしまった。理由は“意見のすれ違い”によるもの。恵美は最初から「子供は産まない」と断言し、それを彼は了承して結婚。

結婚生活が続くうちに「やっぱり子供が欲しい」と相談されることが増えてしまった。自分の人生に子供を産むということを、元々視野にいれていなかった恵美にとって、彼からの申し出にはNOとしか答えられなかったのだ。

何度か話し合いを重ね、離婚を切り出したのは彼女から。50歳に近い彼が子供を望まない自分のそばにいることは残酷だと思った。3年後、再婚をした彼は念願の父親に。フェイスブックで見たお父さん似の子供はとても可愛かった。ただ、彼女に彼の子供を産んであげたかったという後悔はない。

自分の人生に後悔はない

20代のときから、恵美は結婚にあまり関心がなかった。両親が離婚しているわけではないが、紙切れ一枚の契約になにがあるのだろうといつも疑問に感じていたのだ。「一度結婚すれば考えが変わる」と言われ、行動に移してみたが結果考えは変わらない。

今は独身に戻り、仕事も軌道にのっている。新たなパートナーはいるが、彼も自分と同じでバツイチ。そして結婚を望んでいない。とくに同棲も考えていないので、来年にはシングル専用のマンションを購入する予定だ。

両親には再婚はしないのかと聞かれるが、仕事が忙しいことを知っているので半ば諦めているようだった。恵美には5歳下の妹がいるが、すでに結婚し2児の母となっている。無責任かもしれないが、妹が両親に孫を見せてくれているので、自分はふたりの老後を見てあげることが役目だと思っているのだ。

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