ウォルマート、「ブラック企業」脱却への野心 コカ・コーラやGEをお手本にブログを改変

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ウォルマートは米国だけで130万人の従業員を抱えており、「ニュースルーム」が記事のネタに困ることはない。北極をマラソンで走破した従業員の話から、家族全員がウォルマートで働く一家の話まで、よりどりみどりだ。

「ウォルマート・トゥデイ」は記事を週2~3本、従業員を紹介する特集動画を2週間に1本掲載している。現在はポッドキャストも準備中だ。

好感度は15%上昇

「ウォルマート・トゥデイ」の月間ユニークビジター数は約100万人(全プラットフォーム、チャンネルの合計)。これは、染み付いたネガティブイメージの払拭に同社が躍起になっている表れだ。

2016年1月、ウォルマートは世界各地で269店舗を閉鎖し、約1万人の従業員を解雇した。2015年末、ブルームバーグの特集で描かれたウォルマートは、自社の従業員におびえ、最低賃金の上昇につながりかねない改革を警戒していた。米全国労働関係委員会(NLRB)による最新の報告書は、ウォルマートは依然として多数の不公平な労働関係を結びつづけている、と指摘している。

ミッチェル氏はこうした問題を十分承知している。同氏によると、積極姿勢に転換してから、同社の評判は15%上昇したという。主にウォルマートの従業員待遇に関して、人々の印象が変化したためだ。外国製品と地元の店への影響の問題については、反論は難しく、ブログやウェブサイトはそうした主張の場にふさわしくないだろう、とミッチェル氏は言う。

現在、ブログのユニークビジター数は月間100万人に達するが、ミッチェル氏によればオーガニックリーチとオーガニックトラフィックは減少しているそうだ。ほかのブランドのサイト、たとえばコカ・コーラの「ジャーニー」、GEの「レポーターズ(」も、同様の課題を感じている。ミッチェル氏は、「配信が問題だ。今年の大きな目標のひとつは、オウンドチャネルのオーディエンスを増やし、アーンドチャネルやペイドチャネルでは、配信コンテンツを通じてより多くの人々へとリーチを広げることだ」。

ウォルマートは、コンテンツレコメンデーションサービスのアウトブレイン(Outbrain)やタブーラ(Taboola)を利用して自社配信を増やすほか、「Vox」「ニューヨーク・タイムズ」「ウォールストリート・ジャーナル」にスポンサー記事を掲載している。同社はまた、記事を公式コメントがわりに利用しようと考えている。ウォルマートが店舗入口で客を歓迎する「グリーター」と呼ばれる従業員を復活させたとき、それを報じた「フォーチュン」の記事で、ブログが引用された。「こうしたことがメディアチームの力になる」と、ミッチェル氏は言う。

「我々はいま、『ウォルマート・トゥデイ』をブランド全体をカバーするニュースルームと考えている。人々が取り上げて欲しいと思っていることを、我々は取り上げなくてはならない」。

Shareen Pathak(原文 / 訳:ガリレオ)

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DIGIDAY[日本版]編集部

2015年9月1日にローンチした「DIGIDAY[日本版]」を運営。同サイトでは米「DIGIDAY」が日々配信する最新のデジタルマーケティング情報をいち早く翻訳して掲載するほか、日本国内の動向についてもオリジナル記事を配信している。メディアジーンが運営

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