アマゾン「独自動画」は日本でもウケるのか ディーン・フジオカ主演作品などを続々投入

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プライム・ビデオはオリジナル作品「仮面ライダーアマゾンズ」を放映中。ちゃっかり1970年代の「アマゾン」をよみがえらせたのはご愛嬌か

オリジナル作品の展開強化の主目的は、プライム会員や個別ビデオのストリーミングなど課金への誘引力を高めることにある。しかし、それ以外にも大きな狙いがありそうだ。

一般的に、自社でオリジナルコンテンツを制作・配信する場合、ライセンス契約などでコンテンツを集めるのに比べて、制作費など初期費用の負担が膨らむ側面がある。その一方で、多国間での展開や映像作品の販売が容易になるといったメリットがあり、作品がヒットすれば、より大きな見返りが期待できる。

日本で制作するオリジナル作品は、今後、プライム・ビデオを展開する海外市場でも配信を進める計画だ。第1弾の「仮面ライダーアマゾンズ」は9月から米国などでも配信が始まる。

継続的なコンテンツ強化策が必須

アマゾン日本法人のプライム・ビデオ・コンテンツ事業本部長であるジェームズ・ファレル氏は「あらゆるジャンルの番組について、アマゾンが営業するすべての国で、展開していく」と力を込める。コンテンツの作り手や演者にとっても、アマゾンを通じてスピード感のある形で世界に向けて勝負を挑むことができる。この魅力は大きいだろう。

ただ、今後は競合サービスと利用者の獲得競争に加えて、テレビ局や制作会社など、コンテンツの作り手の奪い合いも激化するのは間違いないだろう。日本でも視聴者を惹き付けるオリジナル作品を安定的に供給し続けられるのか。

優れたコンテンツを充実させることで利用者を呼び込み、それが新たなコンテンツ供給の呼び水になるような生態系を作るには、一過性に終わらない粘り強い取り組みが必要になるはずだ。

(撮影:尾形文繁)

山田 泰弘 東洋経済 記者

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やまだ やすひろ / Yasuhiro Yamada

新聞社の支局と経済、文化、社会部勤務を経て、2014年に東洋経済新報社入社。IT・Web関連業界を担当後、2016年10月に東洋経済オンライン編集部、2017年10月から会社四季報オンライン編集部。デジタル時代におけるメディアの変容と今後のあり方に関心がある。アメリカ文学、ブラジル音楽などを愛好

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