アコーディアに経営統合のメリットはない 買収対抗策を鎌田社長に直撃

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――キャッシュをほとんど株主に還元するというが、ゴルフ場の出物がまったくないわけではない。ポートフォリオの入れ替えも必要だと思うが。

保有するゴルフ場のポートフォリオ入れ替えについては、これからも続けていく。重要な出物もあるだろうが、太平洋クラブのように一括でまとまった物件は出てこない。出てくるとしても単体のゴルフ場なので、いいものを厳選して取得していく。資金調達が必要になったら、その手段については柔軟に考える。

練習場とショップも含め顧客を囲い込む

――ゴルフ練習場とショップへの注力について、PGMは疑問を呈している。

われわれはゴルフ場、ゴルフ練習場、リテール(ショップ)は3本柱と考えている。それぞれに相関があり、利用者の囲い込みに欠かせない。PGMはゴルフ練習場の採算が悪いというが、EBITDA(利払い前、償却前の税引前利益)マージンは30%超と高く、ゴルフ場並みの収益力がある。さらにゴルフ練習場からゴルフ場への送客は年間47万人。ゴルフ場来場者に占める割合は6%にもなる。一体化での囲い込みは有効だ。

リテールは今期売り上げが40億円くらい。ゴルフ用品市場は3500億円規模あるが、量販店などが中心でゴルフ場での販売は業界全体でわずか10%。40億円というアコーディアの売上高も、ゴルフ用品市場全体から見れば1%にすぎない。まだまだ伸ばす余地はある。GDO(ゴルフダイジェスト・オンライン)との提携によるオンライン販売などもやっていく。リテールのEBITDAマージンは現在だいたい8%。これを10%以上に持っていく。仕入れ原価の引き下げ余地もあり、売り上げを伸ばせば十分に達成可能だ。

――リテールはゴルフ場やゴルフ練習場ほどの利益率は出ない。

それは出ない。が、ショップはゴルフ場来場者へのサービス部門でもあり、囲い込みの手段でもある。

――アコーディアの株価の時価は7万円台後半だが、これをどう見るか。

株主の皆様に適確な情報を適時に提供して、判断していただくしかない。

――大幅増配発表で、ホワイトナイト(買収を仕掛けられた側にとって友好的な第三者)探しがやりにくくなったという声がある。

私のほうからは何とも言えない。

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