どん兵衛とサッポロ一番、特許争いの真相

8回の交渉で決裂

日清食品ホールディングスおよび日清食品(以下「日清」)は12月3日、サンヨー食品およびその製造子会社(以下「サンヨー」)を相手取り、特許権の侵害による商品の製造販売の差し止めと2億6652万円の損害賠償を求める訴訟を大阪地方裁判所に提起した。

日清は、「サッポロ一番 ちゃんぽん どんぶり」などサンヨーの一部商品が、日清食品の特許(特許第4381470号「束になった即席麺用生麺」)を侵害したと主張する。

最大の争点は「ストレート麺」だ。本来、うどんやそばなどの麺は直線状だが、従来の即席麺は製造効率を高めるためにウェーブ(波)がついた形になるのが一般的だった。まっすぐに伸びた麺では、ゆでる際に長い製造ラインが必要となるうえ、麺の生地がくっついてしまう恐れがあり、大量生産するのが難しいとされていた。

そこで日清は、コンベヤー上で繰り返し輪を描きながら麺が積み上がるような形状を考案。このような形状ならば麺同士がくっつきにくく、調理・乾燥した即席麺は湯を入れるとまっすぐな麺に戻る。この「ストレート麺」は2008年9月に発売された「日清のどん兵衛 ピンそば」に初めて採用。このコンベヤー上の麺の“形状”についての特許は2009年10月2日に登録されている。

サンヨーも特許を保有

一方、サンヨーもストレート麺に関する特許(特許第4860773号「即席麺の製造方法」)を2011年2月に出願。麺を切り出す際に空気を吹き付け、まっすぐな麺でもくっつかないようにするという“製造方法”に関する特許だ。

だが、「サンヨーの特許公報に公開されている麺線(麺の一本一本の状態)を見ると、(日清の)ストレート麺の“形状特許”に酷似している」(日清)。つまり、製造方法にかかわらず、結果としてコンベヤー上の麺が日清の保有する特許と同じ形状になれば、“形状特許”の侵害に当たる、と日清は主張しているわけだ。

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