中国向け輸出減など響き3カ月連続低下 【9月鉱工業指数】

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経済産業省は10月30日、2012年9月分の鉱工業指数速報を発表した。9月の季節調整済指数は、生産が3カ月連続の低下となり、前月に比べ4.1%低下した。指数水準は86.5となった。エコカー補助金が終了した自動車を筆頭に一般機械工業、鉄鋼業などで生産の低下が目立った。製造工業生産予測調査では、10月に前月比1.5%の低下となった後、11月は同1.66%の上昇が予測されているが、「総じてみれば生産は低下傾向にある」とまとめている。


生産の低下への寄与度の大きかった自動車は5カ月連続の低下だが、9月は前月比12.6%の低下と一段と落ち込んだ。また日中関係の急悪化を受け、軸受け、ショベル系掘削機械、鉄鋼などの減少も影響した。

 一方、9月の在庫は前月比0.9%の低下と2カ月連続の低下となったものの、出荷の低下により、在庫率は前月比4.2%の上昇と2カ月ぶりに上昇した。

 製造工業生産予測調査では、10月の低下は情報通信機械工業、鉄鋼業などの低下を見込み、11月の上昇は電子部品・デバイス鉱業、電気機械工業、化学工業などの上昇を見込んでいる。


 

野村 明弘 東洋経済 解説部コラムニスト

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のむら あきひろ / Akihiro Nomura

編集局解説部長。日本経済や財政・年金・社会保障、金融政策を中心に担当。業界担当記者としては、通信・ITや自動車、金融などの担当を歴任。経済学や道徳哲学の勉強が好きで、イギリスのケンブリッジ経済学派を中心に古典を読みあさってきた。『週刊東洋経済』編集部時代には「行動経済学」「不確実性の経済学」「ピケティ完全理解」などの特集を執筆した。

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