カープ新井が独白!「元職場」で生きる覚悟 2000本安打を達成した39歳の熱い思い

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結果をいえば、2015年のカープは、わずか1勝の差でクライマックスシリーズ進出を逃した。とても悔しい思いをした、しかしその一方で昨年は、とにかくファンへの思いが大きくなった年だった。

「元職場」に戻った僕の決意

『赤い心』(KADOKAWA)には新井選手の「カープ愛」が綴られている(上の画像をクリックするとアマゾンのページにジャンプします)

一度はカープを離れた自分に対して、これだけの声援をくれ、応援してもらえる。これほどの感動をもらったのだから、今度はファンの人たちにお返しをしなければならない。自分のプレーで、バットでファンを喜ばせてあげたい。

そんなファンの人たちが一番喜ぶのは何か。試合に勝つこと、そして20年以上も遠ざかっている優勝をすることだ。優勝して、ファンに喜んでもらいたい。

プロに入って一度も優勝を経験したことのない自分が、ファンに優勝の喜びを与えたい、というのはおかしな話かもしれない。でも間違いなく、今はそのためだけに野球をやっている、と断言できる。

勝ちを求めて移籍したタイガースでも結局、一度も優勝は経験できなかった。40歳も目前になり、自分もある程度、先が見える年齢になった。残りの野球人生でやり残したこと、やはりそれは優勝しかない。

もう絶対に戻ることはない、戻れないと思っていたカープで優勝できれば、これ以上の幸せはない。帰ってきた自分に対して、これだけ応援してくれるファンへの「感謝の気持ち」を形にするためにも、故郷の広島で最後の勝負をしたいと思っている。

新井 貴浩 広島カープ選手

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あらい たかひろ

1977年、広島市生まれ。県立広島工業高校、駒澤大学卒業。98年、広島東洋カープにドラフト6 位指名で入団。2005年には本塁打王を獲得し、ベストナイン(一塁手部門)に選出される。08年、FAで阪神タイガースに移籍。同年、北京五輪日本代表に選ばれ全試合先発出場を果たす。11年には、打点王を獲得。08年から13年にかけて日本プロ野球選手会会長を務め、11年3 月の東日本大震災に際しては被災地支援、開幕の延期等に奔走、12年には「侍ジャパン」のWBC参加を発表するなど球界発展のために尽力した。15年、カープに復帰し、プロ通算2000試合出場を達成。

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