成長は不変、通貨統合はじっくりと

バーレーンの挑戦

 

--バーレーン中央銀行は金融政策だけでなく、通貨庁から引き継いだ規制業務も行っている点が特徴的です。


われわれの役割は大きく分けて2つ。ひとつは金融政策を行い、為替の管轄すること。二つ目が規制、監督業務だ。銀行だけでなく、保険やファンドマネジメント、キャピタルマーケットの領域すべてを管轄している。

--規制強化の流れはグローバルで強まっています。

いうまでもなく、大変厳しい規制の枠組みの方向性へ向かっていることは間違いない。金融機関や銀行業が安定して安全な事業を営むには必要不可欠だ。過去は手緩い規制のもとでさまざまな問題が起きた。業界として理解しなければならないのは、規制は堅牢ながらも厳しい枠組みにならざるを得ないということだ。その中で最良の便益を提供することが重要だ。バーレーンでも世界的な流れにのっとって国際的な基準や規格を導入していく。

--今年、来年の成長率の見通しは。


今年は3.5%台に落ち着きそうで、来年は4%を見込んでいる。バーレーンとしてエネルギーだけでなく多角的な産業構造を持つことが一部では支えになっている。プラス成長のもうひとつの要因は、民間事業が投資を手控える中で政府が財政出動を増やしていることがある。

--バーレーンはドルペッグ制ですが、米国の金融緩和が自国にかえってネガティブに働くことはないですか。


今のところ米国の金融政策でネガティブな影響を受けたことはない。もちろん(米国に連動して)低金利政策をとっているが、金利だけに頼ることなくさまざまなルール設定をしている。例えば、銀行の与信でも厳密なモニタリングを行い、貸出の大幅な増加が悪影響を及ぼすと判断した場合には、引き締め政策をとっている。時と場合に応じて、緩和と引き締めの両方を使っている。

--プラス成長下で金融緩和の状況を続けることで、インフレが進むおそれはないでしょうか。


ここ数年、インフレ問題の懸念事項はない。唯一、インフレにつながる要素を挙げるとすれば食料だ。バーレーンでは食料のほとんどが輸入であり、その価格のボラティリティが激しいのでインフレ要素にはなる。

 

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