成長は不変、通貨統合はじっくりと

バーレーンの挑戦

 

 

日本とバーレーンは今年で外交関係樹立40周年を迎えた。同国の人口は約120万人、GDPは約230億ドル。石油などのエネルギー産業だけでなく産業の多角化を積極的に進めてきた。金融事業も活発で中東における金融センターという地位も確立し、経済はプラス成長が続く。今後の成長可能性やGCC(湾岸協力理事会)で進められている通貨統合の計画、そして昨年に活発化したデモの影響はないのか。先に行われたIMF・世界銀行総会で来日したバーレーン中央銀行のラシード・アルマラジ総裁(=写真=)に話を聞いた。


--今回、日本企業との意見交換からどのような印象を持ちましたか。


経済的に安定している地域で海外進出の可能性を模索しているという意向を強く感じた。GCC(湾岸協力理事会、バーレーン、クウェート、オマーン、カタール、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)の6ヵ国で構成)は長年にわたって安定的に成長しており、そこに期待を寄せているという感じを持った。

バーレーンはGCC地域の中で長らくフィナンシャルセンターとしての役割を担ってきた。多くの日系金融機関が拠点を構えており、バーレーンから湾岸地域全体にサービスを展開している。日本とバーレーンは財界同士のかかわりだけでなく、政治的なつながりでも深い関係を構築できている。

--昨年にはバーレーンでも反政府デモが活発化しました。地政学的なリスクが意識され、海外企業の進出が鈍る懸念はないでしょうか。


2011年は厳しい年だったが、年初頭の混乱にもかかわらずバーレーンは約2パーセントの成長を達成した。(デモがあった)同年2月以降にも金融機関や主要な国際企業もバーレーンに進出している。11年を通して海外から新たに3億ドルを超す投資も集めた。

今年は回復基調にあり、約4%台の安定成長に戻ることを期待している。重要なことは、長期的な成長の原動力は変わっていないということだ。強固なファンダメンタルズは社会福祉制度改革への投資を増加させ、力強い長期的な成長を支えることだろう。主要な政治問題には対話を通じて、そしてバーレーン独立調査委員会の提言の継続的な実施を通じて、ほかの懸案事項にも取り組んでいる。

 

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