トレンダーズの「キレナビ」がブス心撲滅運動 日本全国美人化計画が始動
そのキレナビが10月19日から2カ月にわたり展開するのが、日本「全国」美人化計画だ。医療美容に縁遠い女性にも一度体験してもらおうと、一部サービスを無料でプレゼントしてしまうというキャンペーン。今年3月にも日本美人化計画を実施し、1カ月で約100万人が訪問したという。1万人を超えるレベルだった会員数も格段に増え、この8月末時点では2万5000人を超えていた。「お医者さんだから敷居が高いと思ってしまっている。もっと身近ですよ、いいものですよということは、実際に体感してもらったらわかるんじゃないかと思い、うちは赤字を出しても皆さんに体験していただこうと、会員登録していただいた方にどんどんプレゼントした」(伊藤編集長)。
今回は美人化計画という言葉を使いつつも、ソーシャル拡散を狙い、ブレインストーミングの中で決めたキャンペーンタイトルが「ブス心撲滅運動」。「ブスというグサっと来るようなフレーズをあえて入れている。取り扱いが難しい言葉とは思うんですが、ブスというのは人それぞれの価値観。私なんてと卑屈に思う気持ちがブスを作っているのではないか。そういった心をどんどん撲滅というか、キレナビのほうで消していって、キレイになる覚悟じゃないですけれど、そういう気持ちを高めましょう」と、伊藤編集長は狙いを語る。サイトには「ブス心診断」など遊び心のあふれたコンテンツも並ぶもようだ。
今回プレゼントする目玉は「シミ取り」。売れ筋でわかりやすいものであり、これを「どーんとプレゼント」する。キャッチフレーズは「キレナビが日本中のシミを1000個退治します!」。シミ取りレーザーやフォトフェイシャルなどのプレゼントメニューを計画中だ。
また、10月に始めたドクターコスメというサービスも付加する。これは日本初のドクターコスメ専門サイト。これまで各クリニックが出しているコスメを比較して買えるサイトがなかった。扱うのは、基礎化粧品や乳液、美容液、サプリメントなど。送付可能なこのドクターコスメもプレゼントに盛りこむことで、今回のサービス対象は全国に広がる。
「一人でも多くプレゼントを出したいとギリギリまで調整しています。1日1つとまではいかないですが、随時プレゼントが更新されていったり、企画が追加されていたりするよう頑張りたい」(伊藤編集長)と最後まで粘っているようだ。
このサイトを演出する伊藤編集長は、“はあちゅう”の愛称でも知られたカリスマブロガー。慶応大学の学生時代からネット上で人気を博し、複数の著書も出している。大学3年時にサイバーエージェントでインターンした際にトレンダーズの経沢香保子社長と会ったことがあるというが、本格的な出会いは卒業後に就職した電通での2年目。昨年の春、女子大生イベントに登壇した際だった。半年後には、転職の誘いを受けたという。
「電通にいてすごく楽しかったんですが、もっとやれるんじゃないかと、自分でも気づかなかったような気持ちを引き出してもらって」、トレンダーズに移った。そして、広報とともに任されたのが、11年4月19日(よいクリニック)にスタートしたばかりの、キレナビの編集長という職だった。
10月10日に公開価格が2550円と決まり、いよいよ19日の上場を待つばかりとなったトレンダーズ。事業の柱は、前期に5.6億円(一般管理費など全社費用2.3億円控除前)の利益を上げた口コミプロモーション「womedia」などソーシャルメディアマーケティング事業であり、前期始動の「キレナビ」をもつメディア事業は水面下で発展途上といえる。
会員が増えないことには、施術購入時に入る手数料が伸びないため、今はキレナビの先行投資の段階といえるが、今回のキャンペーンで、美容医療への認知度が上がれば、会員登録の増加も期待できそうだ。
伊藤春香編集長は、はあちゅうとしての活動でも有名
(山内 哲夫 =東洋経済オンライン)
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