スマホで激変!? ゲーム大バトル 専用機の市場が侵食

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 バブルの過熱は勢力図にも影響を与え始めている。10月1日、PCオンラインゲーム大手のネクソンは、365億円でソーシャルゲーム開発大手のグループスを完全子会社化した。10年2月からDeNAのモバゲー向けにソーシャルゲームを提供するグループスは、12年6月期の売上高が前期比6倍の237億円(営業利益58億円)へ躍進し、足元も好調だ。PC依存から脱却を狙い成長著しいスマホ向けゲームを取り込みたいネクソンと、大手資本傘下に入ることで海外展開を強化したいグループスの利害が一致した。

ある新興開発会社の幹部は、「有力IPがなければ集客は難しいが、獲得コストは数億円かかる」と漏らす。さらにソーシャルゲームの開発費は増加傾向で、業界内の優勝劣敗も鮮明になりつつある。

「今後ソーシャルゲームはガチャに依存した重課金モデルでIPを消耗するのではなく、ゲーム専用機向けソフトで創り出した10年続くIPを育てることが重要」と、岡三証券の森田正司アナリストは指摘する。グリーは自社IP『ドリランド』のアニメ化やグッズ販売を始めたが、こうした取り組みの成否が“対ゲーム専用機”の試金石となる。

スマホの登場で盛り上がるゲーム業界。新旧プレーヤーが入り乱れる大バトルが始まろうとしている。 


(本誌:二階堂遼馬、前田佳子、筑紫祐二/高橋志津子 =週刊東洋経済2012年10月13日号)

※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。

 

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