ジーンズの名門ブランド、リーバイスのいま
--今後も新宿店同様のコンセプトショップを展開する計画はありますか。
そうですね。新宿店がうまくいったら一つの成功モデルができると思うので。いわゆる日本の旗艦店の中では展開したいですね。
--競合は意識していますか。
していません。他が何をやっているかを見るよりは、「このブランドが行く道はこうだ」ということを、お客様にきちっとメッセージを出していけば、ファンの方に付いてきてもらえる。リーバイスらしいブランディング戦略を展開すればいい。
--リーバイスらしい戦略というと。
プレミアム戦略ですね。デニム一本一本を非常に大事にして、ストーリーを作っていく。これを一番かっこよく履いてください、というようなのがわれわれの戦略ですね。履きつぶす、捨てちゃうという場合もあるけれど、できたら一生履いていただきたい。
リーバイスを履いていれば、どんな立派なホテルにいてもみんな自信を持っていられる、ぼくはそんなブランドにしていきたい。ユニクロとは価値観が違うから、全然構わない。履いたときの誇りというか、そこはちゃんとブランドとしてピシッとつけたいな、と。そこに付加価値がある。本物を履いているというね。
--今後の商品や店舗戦略も引き続きプレミアム路線を継続する方針でしょうか。
全体としてはリーバイスの統一感のあるマーケティングなりビジネスをやっていきますが、そろそろ都心部と近郊部の区別化をしようかなと。新宿店のようなコンセプトをどこまで近郊部、いわゆる過当競争の路面市場でできるか。プレミアム戦略は近郊部では導入しない。これは都心部だけのパッケージです。
近郊部戦略は基幹のものは同じですが、もうちょっと値ごろに、手に届くような商品を考えてみてもいいのかなと。それはデニム以外のパンツですとか、そういったものを考えていこうと思っています。若干都心部と近郊部の戦略を見直して来年からはやっていこうかなと。ただし、それが行き過ぎるとリーバイスがどんなブランドか分からなくなるから、そこにはきちっとしたデニムブランドであるという統一感を作ります。