吉野家、再登板した「豚丼」にのしかかる重圧

客数回復の切り札として期待されているが…

吉野家は4月6日から、約4年ぶりに豚丼を販売。この豚丼への期待は大きいようだ

「うまい・やすい・はやい」――。牛丼で一世を風靡した吉野家ホールディングスの業績は低迷が続いている。「この時代のビジネスモデルは通用しにくくなっている」と同社の河村泰貴社長も漏らすほどだ。

吉野家ホールディングスは4月11日、2016年2月期の本決算を発表した。売上高は1857億円(前期比3.2%増)、営業利益16億円(同54.1%減)と増収ながら大幅減益となった。

セグメント別に見ると、はなまるうどん、京樽は増収増益だったが、吉野家、「ステーキどん」を運営するアークミールの2セグメントが足を引っ張った形だ。

「牛丼」値上げの後遺症

減益要因は2つある。1つめは2015年10月に発売した好採算商品「牛すき鍋膳」の販売不振だ。暖冬が予想されたことから前年より発売時期を早めたものの、想定した客数には届かなかった。

2つめは、期末の円高を受け、低価法適用に伴い、牛肉の在庫評価損を5億円強計上したことだ。

主力事業の吉野家は2014年12月、食材価格の高騰を理由に牛丼価格を300円から380円に値上げした。その後の既存店売上高は来客数の減少が続き、回復が遅れている。

次ページ牛丼の値下げ計画はなし
ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • あの日のジョブズは
  • 就職四季報プラスワン
  • ポストコロナのメガ地経学ーパワー・バランス/世界秩序/文明
  • ゴルフとおカネの切っても切れない関係
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
菅新政権が誕生しても<br>「安倍時代」は終わらない

牧原出氏執筆の連載「フォーカス政治」。9月16日に菅新首相が誕生しましたが、施策の基本線は「安倍政権の継承」。惜しまれるように退任し、党内無比の外交経験を持つ安倍前首相は、なお政界に隠然たる影響力を保持しうるとみます。その条件とは。

東洋経済education×ICT