なぜいまだ健在?ビデオカメラ「起動音」の謎 フォーマルな席での「トラブル要因」なのに…
先日、娘の小学校の卒業式があったので、出席してきた。参加者は保護者限定、幼児の同伴は不可という、厳粛な式典であった。もちろん、先生方も保護者も卒業生も、フォーマルな服装で臨んでいる。
卒業生は一人ずつ登壇し、名前を呼ばれたら大きな声で自分の夢や目標を発表し、校長先生から賞状をいただく……のはいいのだが、子供が一人ずつ呼ばれるたびに、保護者席のあちこちで、ピロリーンとかポリプロピレーンピレンピレンとかいう音が聞こえる。ビデオカメラの起動音である。厳粛な式典ゆえに、一眼カメラのシャッター音すら憚られる状況で、この音の間抜けさといったらない。
案外「根が深い」問題?
起動音ぐらい切っとけよ、と思うのは簡単だ。だがこの話は、案外根が深いんじゃないかと思い直した。一眼カメラではなくビデオカメラにしたのは、そっちの方が無音で撮影できるから、という配慮もあったかもしれない。静かにしようという気はあるのだ。
だがひさしぶりに持ち出したビデオカメラで、そんな派手な起動音がすることをすっかり忘れていたということなのかもしれない。ビデオカメラの設定メニューがわからず、動作音を消すことができなかったのかもしれない。あるいはビデオカメラの設定メニューなど、一度も触ったことがないお母さんもいるのだろうと思う。設定によって音が消せるということを知らないということも考えられる。
運動会では問題ない。周りもうるさいから、誰も気にしないのだ。だが式典や音楽会では困る。スマートフォンの電源を切るようにはアナウンスされるが、ビデオカメラの起動音を消せとまでは、普通は言われない。
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