JR東西の競争意識が「豪華列車」を進化させた 御料車からクルーズトレインまでを振り返る
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豪華列車として名を馳せた「カシオペア」の定期的な運行の終了や「トワイライトエクスプレス」「北斗星」の廃止など、ここ最近の鉄道の話題は北海道新幹線開業とともに「さよなら豪華列車」で盛り上がっていた感もある。
だが、豪華列車とはあまり縁のなさそうな(失礼)若い「撮り鉄」や鉄道マニアがこれらの列車にこうも熱狂したのはなぜなんだろう・・・・・・と思う時、これまで私が撮り続けてきた豪華列車の系譜を振り返り、その魅力を検証してみたいと思う。
豪華車両のルーツは「御料車」
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御料車の車内
我が国の豪華列車の歴史は皇族の方々が旅行をされるときに利用される「御料車」といわれる客車にそのルーツがあるようだ。主に明治、大正時代に多くが製造され、特に内装には当時最高の贅を尽くした装飾が施された。
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展望車マイテ39形
この客車には残念ながら一般人は乗ることができないが、この客車を参考に誕生したのが東海道本線の特急「つばめ」・「はと」等の最後尾に使用された一等展望客車だ。
「つばめ」や「はと」に使用されたこの客車はマイテ39形といわれ、さいたま市の鉄道博物館で御料車と共に保存され一般公開されている。
一方、特急「つばめ」の展望客車として使用されていたマイテ49 2はJR西日本で復活しているのでイベント列車に使用されることもあり、見学したり乗ったりすることができる機会もあるだろう。
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