民進党大会「ハプニング続出」が象徴する多難 他の野党との協力関係の浅さも露呈
そして次期参院選に向けて最も重要なポストである幹事長に枝野幸男氏を留任させ、国対委員長には安住淳氏を登用。ここに岡田氏のリーダーとしてのしたたかさを見ることができる。
というのも、まとまったグループを持たない枝野氏や安住氏なら、岡田氏を脅かす恐れがないからだ。
派閥への警戒
反対に自誓会という派閥の領袖で2015年1月に行われた民主党代表選の第一回目の投票で岡田氏を得票数で上回った細野氏や、凌雲会会長であり民主党代表も務めた前原氏は、岡田氏にとっていつ寝首をかくかもしれない存在とうつる。
「私はもう役職は経験してきた。これからはいろいろ意見を言いたい」。党大会後に細野氏は、さばさばした表情で記者団に無役になった感想を述べている。が、その視線はすでに参院選とその後に向いていた。「衆参ダブルはあるべしと準備したい。前回の衆院選は、抜き打ち解散された。今度は我々から仕掛けたい」(細野氏)。
ひとまず「名」を捨てる代わりに、「実」をとるという意味である。そもそも岡田氏より18歳も若い細野氏には焦る必要はなく、いずれ「出番」はやってくる。実際にこれまでそう信じてチャンスをつかんだ政治家はいた。問題はそのタイミングの見極めだ。細野氏の言う「仕掛け」は党内に向けられる可能性もあるが、しばらくはおとなしくせざるをえないだろう。
一方で党外情勢はどうか。まずは4月24日投開票の衆院補選がひとつの「山」になる。
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