ヤマ発、株主が「五郎丸の他社CM出演」に苦言 ヤマハ発動機、株主の興味は4輪参入に五郎丸
――4輪事業参入について教えてほしい。
小嶋要一郞・上席執行役員(新事業開発担当):既存事業だけでは長期的に生き残っていけない。既存事業から生み出した利益から4輪車を開発できるように、今年もいくつかの試作車を走らせる予定だ。今ある4輪車市場に入るのではなく、2輪車の知見を活かした新しい4輪市場を提案したい。
――2輪メーカーのホンダやスズキはすでに4輪車をもっているなかで、ヤマ発にしかない4輪車のイメージとはどのようなものか。4輪参入に関して、提携しているトヨタとの関係に影響は出ないか。
滝沢正博常務(新事業開発担当):誰もが考える普通の4輪車ではない。2輪車と4輪車の間のような、今の4輪車が取り入れられていないニーズを実現したい。デザインや機能を含め、他社がまねできないものを狙っていく。トヨタとの関係については、具体的なコメントを差し控える。
2輪の利益率でホンダに負けているのはなぜ?
――2輪事業の利益率で、ヤマ発はホンダに大きな差をあけられている。
渡部克明・上席執行役員(2輪担当):他社に比べて利益率が低いことは理解している。ホンダは規模が大きいことに加え、稼ぐ地域と守る地域のメリハリをつけ、高い利益率が実現できている。生産効率化によるコストダウンや在庫圧縮によって、2輪事業の健全化を進める。今後は台数ではなく台当たり利益を重視していく。
――ドローン(小型無人機)の新規開発について教えてほしい。
加藤敏純・上席執行役員(産業用機械やヘリコプター担当):ヤマ発にはすでに農業用無人ヘリコプターの製造販売を30年やっており、約3,000台のヘリが農薬散布などの作業で使用されている。今増えているドローンは2kg、3kgのものを運ぶタイプだが、ヤマ発は従来から持っていた無人ヘリの知見を活かして、10kgくらいのものを運べる新製品を投入したい。
――ラグビーの五郎丸歩選手が他社のテレビCMに盛んに出ている。ヤマ発のブランドを背負っているのに他社CMに多く出るというのは会社としてどのような認識か。
加藤上席執行役員:2015年9月の英国ラグビーW杯から巻き起こったラグビーブームの中心に五郎丸選手がいた。彼自身長らくラグビーで辛酸をなめてきたので、このチャンスにラグビー文化を日本に根付かせたいという思いで積極的に露出している。会社としても、今シーズンも日本一奪還を目指して励んでいく。
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