依田誠 ジーエス・ユアサ コーポレーション社長--エコカー用電池は世界に膨大な需要

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この事業の適正利益率をどのくらいと見ているか。また、黒字化達成はいつ頃になるか。

--正直に言って、自動車メーカー相手に2ケタの利益率を取れるとは思っていない。基本的に、適正利益率は他の自動車部品業界並みを考えている。次期中計最終年度の12年度には、リチウムイオン電池事業で売上高を400億円、営業利益は10億円と黒字を見込んでいる。

本格的に収益の軸になってくるタイミングをどう見ればいいのか。

--ひとつのメドは、リチウムイオン電池事業が1000億円を超えることだ。そうなると昨年の売上高の3分の1を超えるということになり、鉛電池メーカーからリチウムイオン電池メーカーへと、人事、組織面でも抜本的な体制改革が必要になってくる。そのときには利益率も適正水準に達しており、収益的に柱となる。次期中計の、その次の中計の終わり(15年度)ごろにはそうありたいと思う。

三菱自動車とホンダ以外への電池供給への方針は?

--経営の舵取りが難しくなるので、合弁会社数は、三菱自とホンダの2社に限定したいという思いはある。ただそれは、供給先も2社だけということを意味しない。理想は2つの合弁会社を経由して複数メーカーの電気自動車、ハイブリッド車へも電池を供給すること。量産効果でコストも下がるので、合弁相手にとってもメリットがある。一方で、競合他社の色がついた電池を使いたくないという声も想定される。その辺の調整は考えていかなければならない課題だ。

ポストリチウムイオン電池の開発も活発だが、脅威ではないか。

--現状で、リチウムイオン電池以外に有望な電池といえば、燃料電池くらいしかない。しかし、燃料電池は水素供給のインフラ整備が必要とされ、どう考えても普及のハードルが高い。一方でリチウムイオン電池は、電極材等の改良を加えれば、さらに性能が飛躍する伸びしろを残している。ポストリチウムイオンも、リチウムイオンだと思っている。

(オール投資)

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