潜入!これが「トワイライト瑞風」製造現場だ 期待の新型豪華列車の"素顔"をのぞいてみた

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
画像を拡大
元祖トワイライトの車体は深いグリーンが印象的だった(撮影:尾形文繁)

昨年運行を終了した「トワイライトエクスプレス」の車体の色はグリーンだった。瑞風もトワイライトエクスプレスを冠しているだけあって、基本カラーはグリーンである。ただ、瑞風のそれは元祖トワイライトと完全に同じではない。

「DNAを進化させる形で、より艶やかなグリーンにしていきたい」(JR西日本)

デザインを手掛けたのは、建築家・インテリアデザイナーの浦一也氏とインダストリアルデザイナーの福田哲夫氏。浦氏はホテルや企業の迎賓施設の設計を数多く手掛け、京都迎賓館の設計にも携わった。福田氏は新幹線N700系をはじめ、数々の鉄道車両デザインに関わってきた。車両外観のコンセプトは「ノスタルジック・モダン」。懐かしさと現代が同居したデザインを目指す。

JR東日本への乗り入れも可能

画像を拡大
瑞風と同時期に投入される、JR東日本の「グランスイート四季島」の模型(撮影:尾形文繁)

車両は、ディーゼル発電機で発電した電力とバッテリーアシストによるモーター駆動というハイブリッド方式で走行するため、架線のない区間を走行することも可能だ。つまり、運行ルートは多種多様である。

瀬戸内海沿いを走り、倉敷、尾道などの観光地をめぐる山陽ルート、日本海沿いを走り、出雲、鳥取砂丘などをめぐる山陰ルートといった1泊2日コースに加え、山陽・山陰を周遊する2泊3日コースもある。

JR西日本管内には、世界遺産をはじめとした観光名所がたくさんある。上記以外の新たな運行ルートはこれからも生まれてくるだろうし、将来的にはJR東日本など他社への乗り入れもありうるだろう。

旅の楽しみの1つは食事である。かつてのトワイライトエクスプレスは、食堂車で供される本格的なフランス料理が旅の魅力を彩っていた。瑞風も食事には特に力を入れている。フランス料理から和食まで7人の「和の匠」が朝昼夜の食事メニューを監修する。

同じく2017年春の運行開始に向けてJR東日本が開発中の豪華寝台列車「トランスイート四季島」は、一足早い1月に車両の製造過程や内装の立体模型を公開している。両者の競演が見られるまで、あと1年だ。

大坂 直樹 東洋経済 記者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

おおさか なおき / Naoki Osaka

1963年函館生まれ埼玉育ち。早稲田大学政治経済学部政治学科卒。生命保険会社の国際部やブリュッセル駐在の後、2000年東洋経済新報社入社。週刊東洋経済副編集長、会社四季報副編集長を経て東洋経済オンライン「鉄道最前線」を立ち上げる。製造業から小売業まで幅広い取材経験を基に現在は鉄道業界の記事を積極的に執筆。JR全線完乗。日本証券アナリスト協会検定会員。国際公認投資アナリスト。東京五輪・パラにボランティア参加。プレスチームの一員として国内外の報道対応に奔走したのは貴重な経験。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
鉄道最前線の人気記事