孫社長がバスケに120億円もつぎ込む理由 野球のホ-クスに次ぐ新たな「顔」になるか

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川淵氏は2015年5月に日本バスケットボール協会や日本トップリーグ連携機構の会長に就任。国内で複数のリーグが乱立し、国際大会への出場を辞退するなど、混乱が続いた同協会の立て直しに当たってきた。

3月10日に行われた会見で、川淵氏は孫社長に電話をしたのが2月の始め頃だったと明かした。その後、都内のホテルで酒を酌み交わし、翌日にはスポンサーになることが決まった。「孫社長のスピード感に驚いた」(川淵氏)。

川淵氏と孫社長との関係はJリーグ設立前の1990年代前半にさかのぼる。当時、孫社長はJリーグの放送権を獲得するために川淵氏を訪れた。「白紙の小切手を出して『好きな金額を書いてくれ』と言われた。しかし、すでに決まっていたのでそのときは断った」(川淵氏)。

今回も白紙の小切手を提示したのか。孫社長は「金額の議論はせずに、トップパートナーになることに決めた。金額の議論は(ソフトバンクの他の者に)任せていて、私は立ち会っていない」とコメント。さすがに白紙の小切手を提示したことはなさそうだ。

ソフトバンクはどれだけ支援するのか?

スポンサー料の金額については契約上の秘密で、孫社長は明言を避けたが、川淵氏の「1チーム最低4000万円の分配金(スポンサー料や物販収入を各チームに分配するもの)と考えていたが、もう少し増やすことができそうだ」といった発言から逆算してみよう。

会見には川淵氏や孫社長のほか、元NBAの田臥勇太選手も登場した

BリーグはプロリーグのB1・B2が各18チームで計36チーム。このほかB3(3部)もあるが、プロの位置づけではなく、分配するかどうかは未定だ。

分配金が1チーム5000万円だとすると36チームで18億円。今後、スポンサーが現れればその分だけ負担額は減るが、当面は18億円の多くの部分をソフトバンクが負担することになりそうだ。

川淵氏が「優勝賞金は今まで200万~300万円と少額だったが、大きなスポンサーが決まったことで、プロに値する優勝賞金を出せそうだ。1日でも早く年俸1億円をとる選手を作り出して行きたい」と話したことも加味すると、ざっと20億~30億円を毎年負担することになるかもしれない。

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