ハーバード生が日本旅で発見した「美徳」 インド出身学生が熱烈支持!
ケジリワル:日本企業のCEOの皆さんにも感銘を受けましたが、私の印象にいちばん強く残ったのは日本の政治家です。彼は質問をはぐらかすようなこともなく、私たちの質問にすべて直球で、正直に答えてくれました。話の内容も具体的で、非常に「地に足のついたリーダー」という印象を受けました。自分の話している内容を完全に理解しているからこそ、反論されても動揺することなく、堂々と自分の意見を述べられるのだと思いました。日本人リーダーの率直さが印象にのこった訪問だったと思います。
なぜジャパン・トレックは人気なのか?
佐藤:ジャパン・トレックはなぜこれほど長い間、ハーバードでいちばん人気を誇っていると思いますか。
ケジリワル:いくつか理由があります。まずひとつめは、世界中の人々は、一般的に、日本の文化に非常に強い関心を持っていることです。日本の文化は、世界にも類を見ないほど独創的で、エキゾチックなのです。それはハーバードの学生にとっても同じです。ほとんどの学生は日本に行ったことはないけれど、日本に興味を持っている。だから、日本ツアーが開催されれば、飛びつくのだと思います。
2つめは、ジャパン・トレックは、日本人の同級生が一緒に旅行してくれるわけですから、私たちにとっては日本を訪れる最高の機会だということです。
「日本では日本語が話せないと苦労する」、「日本を旅行するなら、日本人と一緒がいちばん」というのは皆、分かっています。ジャパン・トレックに参加すれば、日本人の友人が最高のレストランや観光地を案内してくれて、通訳もしてくれる。特に私はベジタリアンなので、レストランでは、すべての料理に肉が入っていないかを確認しなくてはなりません。そんな難しいコミュニケーションは日本人の友人がいないと無理ですよね。
3つめは、そもそもジャパン・トレックは日本人幹事団の仕切りや組織力が素晴らしいことで有名で、毎年参加者から高い評価を得ていることです。私も、彼らが幹事をしてくれるのであれば最高のツアーになることは間違いない、と思って参加したのですが、実際、そのとおりでした。
佐藤:ケジリワルさんはハーバードビジネススクールの2年生ですから、これまでいくつか日本企業の事例を学んだと思いますが、どの企業の事例が、最も印象に残りましたか。
ケジリワル:楽天の社内英語公用語化の事例は、日本企業をダイナミックに変えた事例として非常に面白かったですが、自分の考え方を変えた、という意味では、トヨタ自動車の事例かもしれませんね。
佐藤:具体的にはどのようなトヨタの考え方を学んだのでしょうか。
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