満員電車も遅延も許せない! 通勤問題に特効薬はあるか《鉄道進化論》


 景気が低迷しているのに、通勤ラッシュがそれほど楽になった様子はない。国土交通省では、東京圏の主要区間の平均混雑率を「肩が触れ合うが、新聞は楽に読める」とされる150%以内に抑えることを目標に掲げてきた。だがここ数年は、混雑率170%を底に下げ止まってしまった(最新調査の2007年度混雑率は171%)。

個々の路線では全区間で混雑率180%以内を目指すが、「体が触れ合い、相当圧迫感がある」200%を超す2区間を含め、10区間が目標を達成できていない。

痴漢を気にせず、毎日快適に通勤したいという通勤客の夢がかなう日は来るのだろうか--。

限界に近づく過密ダイヤ 毎日遅延の路線も

通勤電車のストレスは混雑だけではない。特に最近、急浮上してきた問題が、ダイヤどおりに運行しない列車の「遅延」。国交省も「定時性への信頼が揺らぎかねない」(鉄道部会)と、日本の鉄道への信用の観点から問題意識を強めている。事実、各鉄道会社が「輸送障害」として国交省に報告する運休や30分以上の遅延は増加傾向にある。30分に満たない遅延は統計がまとめられておらず、実態すら明らかにされていない。

そこで、東京メトロが利用者向けにホームページ上に掲載している「遅延証明書」を手がかりに集計、分析を試みた。他社の遅延証明書には統一された発行基準がないため、東京の中心部に路線を張り巡らしており、同一基準で各路線の比較ができるメトロをサンプルに選んだ。

メトロでは5分以上の遅延に対して証明書を掲載している。ゴールデンウイーク以後の平日朝の通勤時間帯を見ると、丸ノ内、日比谷、有楽町の3路線では毎日遅延が発生していた。

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