エルピーダメモリは公的資金による支援認定、1600億円調達でDRAM最後の戦いに挑む

エルピーダメモリは公的資金による支援認定、1600億円調達でDRAM最後の戦いに挑む

エルピーダメモリは、公的資金で一般企業に出資する改正産業活力再生法の第1号に認定された。日本政策投資銀行が300億円の優先株の引き受けを行う。加えて、政投銀は100億円を融資するほか、主要取引銀行が1000億円を協調融資する。09年度中には、台湾政府が準備中の台湾のDRAM事業を統括する会社(TMC)も約200億円出資する予定。

エルピーダは合計1600億円を次世代プロセスへの投資や有利子負債の返済に充てる。事業再構築の期間は2012年3月末までで、それまでに政投銀が優先株を普通株に転換し売却するか、エルピーダが優先株を買い入れることで支援から卒業することを目指す。

DRAMは標準化された汎用品(メインのPC向け)であり、スポット市場で価格が決まる。大口契約価格もスポットに引きずられる。需給バランスにより価格が上下しやすい構造だ。

供給側からは、巨額の設備投資を要する産業であるため、一時的に収益割れでも設備の稼働率を優先しがちである。微細化投資によって半導体ウエハから取れる製品数を増やせば、1個当たりの製造コストは大きく下がるため、各社は競って設備投資を行ってきた。韓国サムスン電子が不況期に果敢な投資で先行し、景気回復期に大きく稼ぐ戦略で大成功したため、投資競争はますます加速。つねに供給は過剰になりやすい。

ほんの少し前までは供給が増えて価格が下がることで、需要も大きく喚起されてきた。需要増で価格が反転(しないまでも落ち込みが鈍化)すれば、製造コストも低下し利益を稼いできた。

しかし、近年、必要とされる設備投資はますます高額になり、肝心のDRAM需要もデジタル家電向けが離陸したものの、主用途のパソコン向けが性能の成熟化(5万円パソコンやクラウドコンピューティングの流れ)で伸び率が鈍化してきた。つまり、DRAM事業の過当競争体質は深刻化し、儲けるのが難しい状況になってきている。

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