東京アッパー層の結婚はしがらみの中にある 東京の「婚活事情」最前線<5>

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都会で生まれ育った者は、ワンランク上の品格と優越感を帯びて日々を暮らしている
「東京カレンダー」(運営:東京カレンダー株式会社)の提供記事です

東京都、港区。

大都会の中でも、ひときわ魅惑的な響きを持つエリア。多くの観光スポットが集まるだけでなく、星付きのレストラン、行列のできるカフェ、有名人御用達の隠れ家バーや会員制のカラオケなど流行りの店が点在し、人を常に誘惑する街。そして、トップクラスの高級住宅街としても知られる。

都会生活に慣れている者は男女ともに、一度はこの特殊な街に憧れを持ち魅了されたことがあるだろう。その中でも、ここで生まれ育った者はさらにワンランク上の品格と優越感を帯びて日々を暮らしている。

<今週の東京婚活男子>
名前:彰36歳
職業:実業家
年収:4,000万円(複数企業を経営、経費使い放題)
出身:東京都港区
出身大学:東大学部卒のち海外MBA卒
住まい:麻布台
家賃:持ち家
交際ステータス:独身のち既婚

俺、港区から出ると息が詰まる

「わざわざ来てもらっちゃってごめんね。俺、港区から出ると息詰まっちゃうんだよね。」

リッツカールトンホテル45階のラウンジ。必要に迫られない限り東京では滅多に港区外にでないという男は、その広いソファに仕立ての良さそうなクリーム色のジャケットを沈め、下界を見下ろすように窓の外に目をやり、気怠い口調で軽く詫びる。このホテルは、東京タワーさえ下に見下ろすことができる。

「東京出身」という言葉の定義は、3世代に渡って生まれが東京であることだと聞いたことがあるが、彰の家は3世代どころか江戸時代から続く名家だそうだ。実家は港区の高台にあり、その大きな敷地は高い塀の外からは見ることはできない。

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