米国以外「すべて沈没」という驚愕シナリオ

影のCIAが「地政学」で2030年の世界を読む

第3に、米国の人口状況は再び反転するだろう。2030年にベビーブーム世代の最年長者は84歳になるが、2040年には最年少者が76歳に達する。その頃までに、2007年以来連邦政府にのしかかっていた重い負担はほとんど完全に姿を消すだろう。ベビーブーム世代が徐々に空けるスペースを次に占めるのは次の退職者世代、つまりジェネレーションX世代で、この時点で彼らは61歳から75歳に達している。ベビーブーム世代の子供世代であるジェネレーションY世代は40歳から60歳の間だ。Y世代全体が稼ぐ収入は、米国のシステムを再び資本で潤すだろう。

米国だけが破滅を免れる

15年間財布のひもを固く締めてきた連邦政府の財政収支は改善するはずだ。ベビーブーム世代の引退とともに始まった長い闇は終わり、財政状況には再び光明がさす。そして、すっかり荒廃した世界を発見するのだ。2040年までに多くの途上国は、ヨーロッパ諸国がわずか一世代前に経験したのと同じ危機的な人口状況に陥り、苦難と衰退に向けた致命的な下降を始めるだろう。その目立つ例外は中国だが、それも中国がすでにこの状態にあるからにすぎない。2040年までに、米国の平均年齢がわずか40歳なのに対して、中国の平均年齢は47歳になっている。この時点で米国は中国――この国がいまだに統一国家として存在していると仮定して――について、現在の日本についてと同じように「過去の大国」としか見なさなくなるだろう。どこからも挑戦を受けない米国は、いくらでも自国にかまけられるようになる。

このような未来を確実に手に入れるために米国がすべきことは何か? 何ひとつない。地形のおかげで、米国はすでに必要なものをすべて手に入れている。中国とヨーロッパは放っておいても衰退し消滅するだろう。ロシアはやがて自壊する。イランは独自の理由で中東をスクランブルエッグのようにひっくり返すに違いない。米国の人口状況は自動的に反転する。少しでも打撃を軽減しようとする他国の懸命な努力でさえ、2035年までは実を結ぶことはない。残りはシェールが仕上げてくれる。米国の強さは偶然のものかもしれない。しかしそれが強さであり、長く続くことに変わりはないのだ。

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