トヨタとスズキが組めば、インドでは最強だ 小型車に強いスズキとトヨタが組む意義
両者が提携すればインド市場では最強の存在に
――トヨタとスズキが提携する方向に向かっています。インド市場はどうなるのでしょうか。
トヨタ・スズキ連合が実現すれば、その影響が自動車業界の全てのセグメントに及ぶことになります。その意味では最強の提携です。商用車と高級車を除いた2015年(通年)の乗用車インド国内販売台数は273万台です。
シェアはスズキが129万台で47.2%、トヨタが14万台で5.1%、両社合計で53.3%になります。車種のラインナップの補完性からみて、影響力の拡大はこれ以上に大きくなります。
インドは商売が難しい国で、トヨタの主力車であるカローラの販売台数は、昨年12月はたった433台です。米国で最も売れる乗用車カムリは13台。まるで高級車のような数字です。カローラがこの台数では、トヨタとして商売が成り立ちません。
そこで数年前に投入したインド戦略車が小型車エティオスでした。ただ競争が激しく、セダン、ハッチバック、クロスオーバーの3タイプを合わせて、なんとか月間販売台数は5000台といった状況です。
ただ、トヨタは、数字以上のものをもっています。先程、カローラが売れないという話をしましたが、見方を変えると、実は非常に売れているんです。
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