私は普段あまりテレビを見ないせいか、SMAPはもちろん、ジャニーズのタレントに興味を持ったことは、これまで一度もありませんでした。しかしながら、先日のSMAP解散危機の一連の報道には、私もさまざまな媒体の報道に目を通すこととなりました。それだけSMAPの存在感や影響力の大きさを、私自身が無意識ながらも認めていたということなのでしょう。そこで今回は、経済における情報分析のプロとして「SMAP騒動の真相」を解き明かしてみたいと思っております。
私は経済の分析をする時、客観的な事実をベースにして、何が正しい(有用な)情報か、何が正しくない(有用でない)情報かを区別しながら、本質は何なのかを見極めようとします。その過程では、個人の願望や期待、不合理な要素などは、できるだけ省かれていく傾向が強くなっていきます。そうすることによって、経済の大きな流れを読み解くことができるようになるのです。
騒動の大元となった記事と経緯
本質という言葉を国語辞典で調べると、「そのものの根本となる、もっともたいせつな性質・要素」(三省堂国語辞典・第七版)と書かれています。しかし私が考える本質とは、そういった意味に加えて、昨今の不透明な時代では見通しにくい物事について、その「正解」「構造」「真相」といった意味合いを含んでいるのです。つまり、本質を見極めるということは、真相を解き明かすこととイコールなわけです。
それでは、そもそもSMAP騒動の大元の原因はいったい何だったのでしょうか。
それは、昨年1月29日号の『週刊文春』の誌上にて掲載された「ジャニーズ女帝メリー喜多川 怒りの独白5時間」という記事にさかのぼります。このインタビュー記事の中で、ジャニーズ事務所の副社長・メリー喜多川氏は、自身の長女である藤島ジュリー景子氏と、SMAPを育てた飯島三智氏が派閥争い、および後継争いをしていることについて問われています。
派閥争いの真偽はともかく、後継者争いなど最初からなかったにもかかわらず(飯島氏も次の社長は一族のジュリー氏であることは分かっていたはず)、週刊文春の記者がそのようなことを聞くものだから、メリー氏はあたまに血が上ってしまったのでしょう。その場に飯島氏を呼びつけ、
「飯島、私はこう言いますよ。『あんた、文春さんがはっきり聞いているから、対立するならSMAPを連れていっても今日から出て行ってもらう。あなたは辞めなさい』と言いますよ」
と言い放ってしまったのです。
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