情報分析のプロが「SMAP騒動の真相」を読む 露呈した前近代的経営と芸能メディアの暗部

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刺激的な記事を書きたい週刊誌の思惑どおりに誘導されてしまった感が否めないものの、週刊誌という公の媒体上で、これまで事務所に最も貢献してきた飯島氏を辱しめてしまったわけですから、これだけでもメリー氏には経営者としての資質に大きな問題があったといえるでしょう。

そればかりか、この取材をきっかけにしてメリー氏は飯島氏に「辞めろ」というパワハラを繰り返すようになったからこそ、飯島氏は「それならばスマップを連れて出ていこう」と腹をくくったのではないでしょうか。

その結果、飯島氏が事務所側と正式に交渉することになり、飯島氏とSMAPの5人は円満に独立することが決まっていたのでしょうし、引受先のプロダクションも5人のメンバー全員であればという条件付きで決まっていたのでしょう。当然のことながら、SMAPという名前を使い続けるわけですから、独立後の権利分配についても詳細に話し合われていたのでしょう。

ところが、なぜかメリー氏は話し合いで一回決まっていたことを「独立は認めない」とひっくり返し、木村拓哉氏もそれに同調して「ジャニーズに残る」と言い出してしまいます。感情をむき出しにして飯島氏とSMAPを追い出しにかかったものの、事務所の売り上げの4分の1を占める稼ぎ頭がいなくなるのは許せないという思いが噴出したのかもしれません。

番組での公開謝罪はメリー氏に対するもの

いずれにしても、メリー氏と木村氏が突如として翻意したために、飯島氏と他の4人のメンバーははしごを外されてしまったのです。そのために、引受先のプロダクションも態度を一変させ、5人で円満に独立するという計画は泥縄式に崩れてしまったわけです。

今回のSMAP騒動の真相は、メリー副社長が娘を盲目的に愛するあまり、事務所にとって最大の功労者たちを追い出そうとしたこと、さらにはメリー氏と木村氏が一回決まった円満独立を反故にしたことでしょう。

それにもかかわらず、ジャニーズ事務所は中居氏、香取氏、稲垣氏、草彅氏の4人に対して、フジテレビの番組の中で公開謝罪をすることを強要しました。これは、視聴者やファンへの謝罪ではなく、メリー氏への謝罪であったということは間違いないでしょう。飯島氏が週刊誌上で辱められたのと同様のことを、4人のメンバーがテレビ番組上でさせられたのです。

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