澤上篤人・さわかみ投信代表--ゼロ金利をやめれば経済は勝手に良くなる

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--金利上昇で預貯金金利も上がります。

そうすると消費が増える。バブル以降の景気対策の間違いは、金融業もそうだがバブルで踊った企業を存続させようとしたこと。同じカネを使うなら、瀕死の重病人にカンフル注射を打って100メートル走れと言うのでなく、リハビリとか好きにしてもらって、今動ける人たちを動かす方向におカネを使わないと。

いずれ猛烈なインフレがやってくる。昔のような8~9%という利回りになる可能性は低いが、3~4%で回ればいい。

--インフレというと、円安?

違う。今、世界中が大量のおカネをバラまいている。金融危機が終息するまでまき続ける。これは史上空前のことだよ。この後始末はどうなるのか。

将来、景気が良くなってきたときに、(バラまいた)おカネが暴れ出してくる。引き締めようにも、インフレに火がつくと、当分は収まらない。インフレの後、必ずとんでもない暴落が来る。そこでキャッシュを持っていれば買える。その後に私は引退する。
長期投資は儲かる 39年の経験で自信ある

--仮に投信に100兆円が流れ込むとして、受け皿はしっかり育っているのでしょうか。

それが大事なポイントだ。ステップとしてはまず100兆円のうち、50兆円くらいは直販に流れる。信託報酬や代行手数料の分、手取りが違うので、5~8年経つと、(販社経由の投信とは)実益ベースでだいぶ違ってくる。ビジネス展開のありようも違う。販社は売ることが目的だが、直販投信は10年20年、投資家と一緒に頑張っていこうよと。毎月リポートが届けられるのと、売っておしまいというのとでは、本気度が違ってくる。実益プラス本気度が口コミで広がり出し、どこかで(直販投信は)ばんと広がる。

--サブプライムローン問題以降のさわかみ投信の動きは?

サブプライムが2007年8月に発生して、あの1カ月だけで400億円買っている。そこを皮切りに、昨年末までに1360億円買った。うちのサイズからすると、でかいよ、この買いっぷりは。

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