マンション価格は「旧価格」へ舞い戻る、下落はこれから本番へ《不動産危機》

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 しかし、業界関係者は「9800戸という水準自体、依然、高い水準だ。しかも在庫水準の統計はデベロッパー各社の自己申告なので、実際はもっと多いのではないか」と言う。

アウトレット市場も新規参入含め過熱続く

確かに、マンション価格が上がり出した05年当時の在庫は5000戸前後だったことを考えると依然、荷もたれ感はぬぐえない。このため、オフィス賃貸が主力の三井不動産、三菱地所、住友不動産といった旧財閥系デベロッパー以外は、価格引き下げによる在庫圧縮に引き続き力を入れていくことになりそうだ。

同様に、年明けから本格化したアウトレット市場の過熱も当分続きそうで、新規参入も後を絶たない。中堅のタカラレーベンでは「当面、買い取り再販を収益の補完事業と位置づけ、今期20億円を目指す方針」(IR担当者)。ジョイント・コーポレーションでも「当面、新規のマンション開発は見送り、買い取り再販事業に資金と人材を投入する」(IR担当者)としている。

現在、約30社が参入するアウトレット市場。冒頭の神長社長によると「当初価格の50%引きで購入して、それを20~30%引きで売るのが通常だ」と言う。そのため最近では「売り主自身がアウトレット市場に出さず、自ら20~30%引きで販売するケースも増加」(神長社長)、20~30%引きが定着する背景になっている。

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