通信設備世界2位に台頭、中国・ファーウェイ(華為技術)の光と影

通信設備世界2位に台頭、中国・ファーウェイ(華為技術)の光と影

スマートフォン、タブレットの時代を迎え、モバイル通信端末業界の勢力図は激変した。NEC、パナソニックなど日本勢が世界市場で存在感を失う一方、韓国サムスン電子や台湾HTCなどアジア勢がトップメーカーの一角を占める。この群れに加わる勢いで伸びているのが、中国・深センの華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)だ。

孫正義が絶賛する中国の通信ガリバー

2010年、ファーウェイは世界端末市場で2381万台を売り上げ、シェア10位を獲得した。市場全体が前年比31%増、首位のノキアが4%増に対し、ファーウェイは76%も伸ばしている。同時期のアップルの87%増、サムスンの19%増と比べてもその成長ぶりがわかる(データはガートナーの調査)。

今年5月に世界各国で発売した「イデオスX5」は、店頭価格2万円台と同程度の性能の他メーカー品に比べ大幅に安く、マレーシアなど新興国市場でヒット。先進国でもアンドロイド2・3搭載の「ビジョン」(日本ではソフトバンクが007HWとして発売)で本格展開に乗り出しており、11年はさらに順位を上げる勢いだ。会社は今後5年で端末市場の世界トップ3入りを目指している。

実は、通信端末での躍進はファーウェイの一側面でしかない。

「ファーウェイという会社はすごい企業です。世界最先端を行くノキアとエリクソンがライバルとしていちばん恐れているのはファーウェイという会社なのです」。ソフトバンクの孫正義社長はあるインタビューでそう絶賛している。スウェーデン企業のエリクソンは携帯通信の基地局などの通信インフラ設備の世界最大手。ファーウェイは、この通信インフラ設備分野ですでに世界2位(シェア15・7%、ガートナーの調査)につけている。通信設備事業の売上高は1229億元(約1・6兆円、10年12月期)で、NECの6054億円、富士通の2682億円(いずれも11年3月期の同事業の売上高)が束になってもかなわない。端末などを含めた10年12月期の連結売上高は1851億元(約2・4兆円)。しかも6割超が海外向けという堂々たるグローバルプレーヤーであり、全世界に約12万人の従業員を抱える通信業界のガリバーなのである。


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