通信設備世界2位に台頭、中国・ファーウェイ(華為技術)の光と影

CFIUSの懸念の源は、創業者の任正非CEOの経歴にある。1944年、中国西部・貴州省の農村に生まれた任氏は、建築関連の学校を卒業後、人民解放軍の工兵団(土木・通信を専門とする技術者部隊)に入団、最終的には副連隊長に相当する階級まで昇進している。工兵団が解散した数年後の87年、解放軍の将校仲間とともに資本金2500ドルを元手にファーウェイを設立した。

3リーフ社の買収撤回直後、ファーウェイは自社のウェブサイトで米国政府に対する英文の公開書簡を掲載。「任氏は軍に仕えた経験を持つ世界各地の多くのCEOの一人にすぎない」、「誰もファーウェイが何らかの軍事技術に関与していたという証拠を示したことがない」、「中国政府から資金援助を受けているとの批判は事実ではない(中略)中国の民間銀行が設定する融資枠は、実質的にはファーウェイではなく顧客が対象」などとCFIUSなどの疑念に反論したうえで、「米当局の調査を進んで受け入れる」と訴えた。

海外からのサイバー攻撃が頻発する昨今、米国が通信インフラの安全性に敏感になるのも一理ある。国内景気が悪化する中、保護貿易的な観点から外資排除に動いたとの業界関係者の指摘もある。創業から四半世紀。急成長を遂げた通信ガリバーがグローバルの優良企業として認められるか、米国でその真価が試されているといえそうだ。

(杉本りうこ =週刊東洋経済2011年11月26日号)

※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
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