週刊東洋経済 最新号を読む(5/16号)
東洋経済オンラインとは
政治・経済・投資

道化師「英ボリス新首相」が何気に人気の理由 トランプとは根本的に異なる部分がある?

11分で読める
2/6 PAGES

まじめな人から見れば、ジョンソン氏の「いい加減さ」が次第に露呈してくるのは、彼が大学卒業後にジャーナリストになってからだ。

保守系高級紙「タイムズ」の仕事をコネで見つけて働き出すが、原稿の中に使った学者のコメントを改ざんして、クビに。その後、オックスフォード大学時代の弁論クラブを通じて知り合った人物が保守党に近い高級紙「デイリー・テレグラフ」の編集長になっていたのを知り、ここでもコネをフル活用。

1989年末から数年間、後のEU(当時のEC)特派員としてベルギー・ブリュッセル勤務となった。このときに書いた記事は強硬な反ECの姿勢が濃厚に出たもので、多くの誇張やうそがあったと言われている。ジョンソン氏は欧州懐疑派のジャーナリストとして、知られるようになった。

「エリートだけど気取らない」

1994年にイギリスに戻ってからは、保守系政治週刊誌『スペクテーター』のコラムニスト、そして編集長に就任した。1990年代末からBBCの時事ニュースの風刺番組「Have I Got News For You(ハブ・アイ・ゴット・ニューズ・フォー・ユー)」に出演し始め、その軽妙でウィットに富んだ受け答えが視聴者に大きく受けた。

皆さんの中で、いかにもまじめくさいように見える人物がポロリと漏らした言葉やジョークに大笑いしたことはないだろうか。ジョンソン氏はまさにこれだった。

上流階級出身で、イートン校からオックスフォード大学に進んだ学識を持つ、著名コラムニストであるジョンソン氏。気取った人物であってもおかしくないが、生のジョンソン氏は番組のパネリストにいじられ、ちょっとした言葉づかいをジョークのネタにされると、本気で慌てたり、大笑いしたり。

一般市民が使わないようなラテン語やギリシャ語を会話に入れてジョークにするのも、「いかにもボリスらしい」「エリートだけど気取らない、いいやつ」として好感を持たれた。テレビで顔を広く知られたジョンソン氏は、公の席では誰からも1つや2つジョークを言うことが期待され、これにうまく答えることができたために、さらに人気は拡大した。

次ページが続きます:
【外相就任に漏れた懸念の声】

3/6 PAGES
4/6 PAGES
5/6 PAGES
6/6 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

政治・経済・投資

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象