パズドラとモンストが追い落とされない理由 その文化と歴史を理解しないと本質を見誤る

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ただ、2012年頃にはスマホの普及による携帯ゲームの高機能化もあり、ブラウザを中心としたカジュアルなソーシャルゲームから、パズドラのような携帯ゲーム機顔負けの高機能なスマホゲームの時代が到来し、ますますソーシャルゲームやスマホゲームは、1人で楽しむゲームという側面が強くなっていきました。

「ソーシャルゲーム」のブームの流れ

ここで注目したいのは、ミクシィはこの「ソーシャルゲーム」のブームの流れで敗北した企業だったという点です。

「ソーシャルゲーム」ブームの黎明期にサンシャイン牧場がヒットしたことで、一時的にmixiゲームはFacebook同様ソーシャルゲームのプラットフォームとして時代の注目を集めました。

しかし、その後はゲームプラットフォームとしてはGREEやDeNAの後塵を拝し、さらに本丸のSNSとしては映画公開などに後押しされて日本でも知名度を一気に上げたFacebookに主役の場を奪われていきます。

モンストがリリースされる前年にあたる2012年にはLINEの躍進などもあり、ソーシャルメディアマーケティング会社の社員が「mixiは死ぬ」というタイトルのブログ記事を書いたことが話題になり、謝罪のプレスリリースを出す結果になるという騒動があったほどです。

参考:社員の「mixiは死ぬ」ブログに謝罪 SNSマーケティングのトライバルメディア

その後、2013年5月には創業社長である笠原健治氏が社長を退き、さらには10月には決算が赤字に転落することが発表。ミクシィにとっては非常に厳しい局面を迎えることになります。

当時、ミクシィが大規模リストラをしているという匿名ブログが話題になったりもしましたから、文字通りミクシィがどん底にあった時期といえるでしょう。そして注目したいのは、モンストのリリース日が2013年の9月という事実。まさにこのどん底の時期に開発されリリースされたサービスなのです。

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