「リケ女」に負けるな!文系も製造業を選ぼう JFE、キングジムで活躍する「メーカー女子」

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堅実にキャリアを重ねる文系学部出身の女性社員も増えていて、同社薄板輸出部・第3薄板輸出室に勤務する、高見朋子主任部員(以下、高見さん)は国立系大学の法学部を卒業し、2002年に入社しました。

「就活時はマスコミなど幅広くアプローチしましたが、念頭にあったのはスケールの大きな仕事に就きたいということ。おのずとグローバル展開しているメーカーに対象が絞られ、最終的にJFEスチール(当時は旧NKK)に入社を決めました」(高見さん)

同社では、文系学部出身の新入社員は、まず製造現場である製鉄所に配属され、人事、生産管理、経理など、ヒト・モノ・カネに関する部署からキャリアをスタートさせます。「キャリアパスはそれぞれですが、モノを扱う生産管理に配属された社員が、その後営業職に進むケースは多いです」(植田主任部員)。

文系出身者は製鉄所勤務を経てキャリア形成

高見さんも、生産管理でモノづくりを学び、その後、営業職に就きたいというキャリアパスを描き、生産管理の部署を希望。最初の赴任地は広島県福山市にある製鉄所の工程部に配属され、希望通りに生産管理の業務に携わりました。

「『いつ、何を、どれだけ作るのか』など、工場内の生産計画を立てるのが主な仕事で、製鉄所で生産ラインごとの生産計画の仕事を2年、その後は本社の営業総括部生産総括室に異動して全社生産計画の立案に4年半従事した後、希望していた営業職へ異動しました。薄板輸出部の第1薄板輸出部で東アジア、東南アジアを担当し、商談から出荷、技術課題の取り組みといった業務を任されました」(高見さん)

JFEスチールでは、年に1回上司と面談を行い、今後のキャリアについて相談しながら、それぞれの適正や希望を考慮した人事配置を行っています。高見さんもその中で、生産管理から念願の営業職へシフトしたのです。

営業といえば商談をイメージすることが多いかも知れませんが、技術課題の解決も大きな仕事の一つ。製鉄所勤務時の製造現場で働く社員とのコミュニケーション、日ごろからの技術者とのディスカッションなどで知識を蓄えていくようです。

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