テレ東「路線バスの旅」は海外でもガチなのか あの人気企画が台湾に進出、しかも映画化!

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――蛭子さんは、いつものように宿探しの担当ですか。

そう、ホテル担当。ちゃんとやってらっしゃいましたよ。でも、全面運休のときにホテルが取れなくて、蛭子さんが超ヘコむということがありました。民宿は取れるのですが、あの方、民宿は嫌いなので、「ホテルじゃなきゃ嫌だ」と。

――今回のマドンナは?

三船美佳さんです。三船さんにした理由は、シャレで映画化しているので「世界のミフネ」にあやかろうと。

台湾をバスで旅したら何が見えた?

――シャレですか(笑)。

はい。三船美佳さんは三船敏郎さんのお嬢様ですから。敏郎さんは世界的に有名なので、海外に行ったらそういう話になるかなと思っていたら、やっぱりそうなった。台湾の人はちゃんと知っていた。

それ以上に「蛭子さんを知っていた事件」というのもあるんです。台湾人に「エビス!」と言われるんです。日本のテレビが台湾でもよく見られているからでしょうね。一緒にいた太川さんは「一緒のお笑いの人?」と聞かれて、「全然違うから!」とちょっと怒っていました。

台湾は日本との歴史的な関係が濃いので、日本語を話せる人が年配の人を中心にすごく多い。日本が統治していたということ、いい意味でも悪い意味でも歴史を感じさせる場所をバスで縦断することが1本の映画になっている、という側面はありました。

かつて甲子園で準優勝した嘉義農林(台湾公立嘉義農林学校)とか、日本の統治時代に作られた橋とか、日本でずっと暮らしていたという台湾のおばあちゃんとか、そういう歴史を感じられるのは面白いと思いました。

――台湾の路線バスは時刻表がちゃんと書いていないことも少なくありません。

「15分おき」としか書いていなかったり、時刻表がある会社、ない会社、まちまちです。あとは、高速バスが多いので、高速バスを使わず路線バスで行くというのは日本よりも大変です。

――日本では「ローカル路線バス」のルールはバス会社の間でも知られるようになってきましたが、台湾ではさすがに…。

そうですね。「バスで行く」と言うと高速バスを案内されたり、「路線バスで行く」と言うと「なぜ高速バスを使わないんだ。わけがわからない」と不思議に思われたり…。確かに台湾のバス会社にしたら、なんだかわからないですよね。

――この映画がヒットしたら、海外の他の地域で第2弾がありますか。

できたらいいですね。ハワイとか、ミャンマーとか。

大坂 直樹 東洋経済 記者

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おおさか なおき / Naoki Osaka

1963年函館生まれ埼玉育ち。早稲田大学政治経済学部政治学科卒。生命保険会社の国際部やブリュッセル駐在の後、2000年東洋経済新報社入社。週刊東洋経済副編集長、会社四季報副編集長を経て東洋経済オンライン「鉄道最前線」を立ち上げる。製造業から小売業まで幅広い取材経験を基に現在は鉄道業界の記事を積極的に執筆。JR全線完乗。日本証券アナリスト協会検定会員。国際公認投資アナリスト。東京五輪・パラにボランティア参加。プレスチームの一員として国内外の報道対応に奔走したのは貴重な経験。

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