「批評家」には退屈な仕事しか回ってこない! 累計6000万部を売った編集者の「仕事論」

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「共演NG」のメンバーの存在は、その人の可能性だけでなく、自分の可能性も潰してしまいます。だからこそ僕は、「苦手なヤツ」を作りません。結果が出る確率は、そのほうが絶対に高いからです。

その5:仕事を『仕事』と考えない

「仕事」という言葉は、とても強いイメージ力を持っています。「ミスは許されない」「ふざけてはいけない」「なるべくならやりたくない」……そんな印象を人に抱かせます。

子どもの頃、親から「仕事で遅くなるから一緒にご飯は食べられない」「仕事があるから遊びにはいけない」と言われたことはありませんか? 僕たちは、生まれたときからずっと『仕事』という言葉にネガティブなイメージを植え付けられ、『仕事=つまらない』というマインドを形成したまま大人になります。

だからこそ僕は、仕事を『仕事』と思わないことにしています。

んな「つまらない仕事」も、たとえば新しいことに打ち込む趣味、目標がある部活動のような気持ちで挑んでいます。退屈な会議だって、普段出会えない人たちとの新鮮な交流の場ですし、作家やイラストレーターとのシビアな打ち合わせは、“強豪校との公式試合”に見立ててチャレンジ精神を鼓舞しています。

もちろん、ただの「思い込み」でしかありません。ですが、仕事を面白くするかつまらなくするかは、自分の考え方で決められるのです。少なくとも僕はその考え方で、担当累計部数6000万部という結果を出すことができたのです。

次回の記事では、「何人ものベストセラー作家に触れて気づいた共通点」についてお伝えします。

三木 一馬 KADOKAWA 電撃文庫編集長

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みき かずま

(株)KADOKAWA アスキー・メディアワークス事業局 電撃文庫編集部編集長、電撃文庫MAGAZINE編集部編集長。≪電撃小説大賞≫最終選考委員。2000年に上智大学理工学部を卒業後、メディアワークス入社。2001年、電撃文庫編集部に配属される。いわゆる『ライトノベル』の担当編集として頭角を現し、担当作品がアニメ化(メディアミックス)したときはアニメプロデューサーとしても活躍する。代表作として、『とある魔術の禁書目録』(累計1580万部)、『とある科学の超電磁砲』(電撃コミックス。累計680万部)、『ソードアート・オンライン』(全世界累計1670万部)、『灼眼のシャナ』(累計860万部)、『魔法科高校の劣等生』(累計675万部)、『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』(累計500万部)、『アクセル・ワールド』(累計435万部)、『電波女と青春男』(累計150万部)、『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』(累計135万部)、『しにがみのバラッド。』(累計130万部)、『撲殺天使ドクロちゃん』(累計110万部)など。今まで担当編集を務めた作品は約500冊に及び、累計部数は6000万部を突破している。

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