民放5局の見逃し番組配信「TVer」が残念だ

100万ダウンロードも喜んでいられない

実際、バラエティ番組などでタレントが、ある問題発言で話題になった番組について「ネットで見た」と得意満面に語っていたが、それが違法だということを知らないに違いない。また、筆者があるテレビ局のOBと話をしていると、「ネットで番組を見ていると、下の方に中国語が出るんだけど……」と言われたことがある。筆者が「それは違法サイトですよ」とお教えすると、「ええ! そうなの~!」と驚かれたことがある。

OBとはいえ、いわゆるテレビ業界人でさえその程度の認識なのだから、一般視聴者はなおさらのことだろう。

イメージと違うコンテンツ

そこで、満を持してのTVer登場となったワケだ。「見逃し番組」を配信することで、話題になった番組を後からさかのぼって見られるのだからこんなにありがたいことはない。映画や本と違い、テレビの場合、「この番組が面白かった!」といったところで、後から見ることにはさまざまな障害があり、違法行為をしてしまう可能性もあったが、そういう心配がなくなるのは朗報だ。

ところが、このTVer。ふたを開けてみると、イメージしていたのとは違う「コレジャナイ」感が満載なのである。

まず、なんといっても番組数の少なさだ。各局、10本程度/週の配信、つまり10×5=50番組が見られるようになっているが、1日に放送されている番組の数は、各局とも少なくみても20本以上はある。仮に計算すれば20×5×7=700番組以上はあるということで、全体の1割もカバーできていない計算だ。しかも、TVerに配信されている番組のうちの数本はある番組の中のミニコーナーだけだったりする。

具体的に各局のラインナップを見てみよう。11月25日9時現在だ。

日テレの場合。ドラマは「偽装の夫婦」、バラエティは「有吉反省会」「徳井と後藤と麗しのSHELLYが今夜くらべてみました」「SENSORS」。あとは、「ZIP!」の中のミニコーナー「グッド・モーニング!!!ドロンジョ」、「MOCO´Sキッチン」「1分動画笑」と「PON!」の中のミニコーナー「ママモコモてれび」、「news every.~みんなだいすきそらジロー~」、そして、爆笑問題・太田光とくりぃむしちゅー上田晋也の「太田上田」である。

「こんな番組あったっけ?」と思ったら、中京テレビで月~木深夜に放送している5分間のミニ番組。こういうローカル局の番組が見られるというのはうれしいが、「太田上田」の場合、dTVなど動画配信サービスで見られることもあり、またこれか、という感じだ。

テレ朝の場合。ドラマは「科捜研の女 season15」と「遺産争族」。出し惜しみしているのか、ヒット作の「相棒」はない。バラエティは「さまぁ~ず×さまぁ~ず」「GO!オスカル!×21」「ブラマヨとゆかいな仲間たち アツアツっ!」の深夜番組3本と、日曜夕方の30分番組「イチから住~前略、移住しました~」、そして、系列局・朝日放送の「チア☆ドル」、BS朝日の「鉄道・絶景の旅」の8本だ。

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