「貯金がいつまでも増えない人」の残念な思考 3割の世帯がゼロ、高収入で貯められない人も
貯蓄できない人に限って、いざ貯蓄をするとなるといきなり高い目標を立ててしまう。今までまったく貯めたことがないのに、「今年は100万円貯める!」などと意気込んでも、なかなか達成できるものではない。
これはダイエットをしたことがない人が、いきなり「1カ月で10kgの減量を目指す」という目標を立てて動き始めるのと同じだ。ダイエットに効く方法を試しまくって、目先は体重が減ってもすぐにリバウンドしてしまったりするように、貯蓄でも無理は禁物である。
はじめは小さな金額でも、確実に貯めることをおろそかにしてはいけない。10万円、20万円を確実に貯められる成功体験を経れば、100万円レベルの貯蓄は格段にしやすくなる。
運用利回り1%でもバカにはできない
投資もしかり。預金以外の金融資産を持ったことがない人に限って、「投資をするなら10%くらいは増えないとやる意味がない」と言うことがある。しかし、現在の預金金利0.025%に比べれば、運用利回りは1%であってもインパクトは大きい。
仮に100万円を運用利回り1%で10年間、複利で運用したら元利合計は約110万円になる。ここで「10年間で10万円しか増えないのか。」と思う人は要注意。100万円を10年間定期預金に預けたら、満期時の利息は約2,500円(税引前)にしかならない。
このような金利の差による成果の差を無視して、いきなりリターン10%を狙って投資を始めてしまうと、痛い目に遭いかねない。できない人こそ、お金を増やすことに対して謙虚であるべきだ。
貯蓄が下手な人に限って、少額の貯蓄を嫌う傾向がある。「月に5000円や1万円では、たいした金額にならない。だからそんな貯蓄は意味がない」と考える。しかし、そんな言い訳でいつまでも貯蓄をしないでいることこそが、資産ゼロから抜け出せなくなる最大の原因になる。
月1万円でも長い目で見れば年間12万円、10年で120万円になる。安い軽自動車1台なら買える金額だ。これは、「千里の道も一歩から」という単純な話にとどまらない。月1万円レベルの貯蓄を怠ることが、貯まらない要因を二重、三重に複雑化させていく。
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