しかし、校長がどこまでケアできるだろうか。教員の場合、メンタル不調となる要因の1つとして、「職場の対人関係(上司、同僚、部下等)」は大きい。
以下は精神疾患で休職した教員について、教育委員会がその要因として選んだものの集計結果だ。
◎精神疾患による病気休職者(教員)の要因に関する教育委員会の認識
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本人に確認したとは限らないことには注意が必要だが、精神疾患が急増している20代、30代にとっても職場の対人関係の影響は大きい。校長だけが原因ではないとしても、校長が職場の人間関係の問題に有効に対処できなかった可能性は高い。
中には校長自身が加害者であるケースもある。また、直接的には子どもや保護者とうまくいかなくなって、しんどくなった場合でも、校長が「あなたの指導力不足ではないか」などと投げかけて、余計に悪化する二次被害のようなケースもある。
加害者かもしれない校長がうまく復職支援できるとは考えにくい。休職者本人も相談しようとは思わないだろう。
もちろん、真摯に教職員のケアをしている校長も多いかもしれないが、校長はメンタルヘルスの専門家ではない。校長任せでは限界がある。
「校長のみで頑張る体制」を転換
那覇市では、休職者支援の仕組みを大きく転換した。休職対応に知見と経験のある産業保健師が休職中のフォローを行って、校長と情報共有を行うとともに、復職後も支援を継続することにした。
しかも、オンラインで相談が可能だ。わざわざ出向く必要はないので、定期的な面談への抵抗感は下がる。
◎休職の仕組みの改善 ―休職対応を校長の実務から外す―
前述のとおり、文科省調査によると、休職すると復帰できず離職になってしまうケースも多い。また、復職後再発してしまい、1年以内に再度休職となる人も少なくない。
見識のある産業保健師が関わることですべてバラ色とはもちろんいかないだろうが、校長のみで頑張る体制よりも、よほど効果が期待できる。



















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