「10代の頃と顔が違う」 高梨沙羅選手が銅メダル獲得も、"見た目"ばかりが話題のワケ…人はなぜ「女性アスリートの容姿」をジャッジしたがる?
なぜ人は「見た目」にこれほど過剰反応するのか?
脳科学の研究によれば、人間の脳は0.1秒で第一印象を形成する(※4)。
わずか0.1秒見ただけで、人は相手の信頼性、有能性、親しみやすさを自動的に判断してしまう。そして一度形成された第一印象は、なかなか変わらない。
つまり、人間の脳は「見た目」から瞬時に人格を推測するようにできている。これは進化の過程で獲得した能力だが、現代社会では「外見=内面」という誤った思い込みを生む。
「見た目が変わった=内面も変わった」という短絡的な判断が、誹謗中傷を加速させる。
この「0.1秒の判断」は、ビジネスの世界でも作用する。就職面接、営業、プレゼンテーション――すべてで第一印象が結果を左右する。
だからこそ、プロのメイク技術や外見マネジメントが重要になる。ただし、それを「欺瞞」として攻撃するのは、科学的理解の欠如だ。
SNS時代が加速させる「ルッキズムの暴走」
アスリートへのルッキズムは、日本だけの問題ではない。
2024年パリ五輪では、国際オリンピック委員会(IOC)のAI監視システムが8500件超の誹謗中傷を検知した。ボクシング女子のイマネ・ケリフ選手(アルジェリア)は性別に関する攻撃を受け、訴訟を起こしている。
なぜ止まらないのか?
SNS上で誹謗中傷が止まらない理由は、以下の4つだ。
2. 承認欲求:「いいね」がエスカレートを助長
3. 集団極性化:SNSでの過激化現象
4. モラルの麻痺:画面越しの非人間化
研究によれば、SNS上での道徳的怒りは、対面よりも過激化しやすい(※5)。匿名性と拡散のスピードが、攻撃性を増幅させる。
現在、対策としては下記のようなことが行われているが、それにも限界がある。
・法的措置:時間とコストがかかる(22年に刑法の侮辱罪が厳罰化も効果は限定的)
・声明発表:抑止効果は限定的
技術的対策だけでは不十分だ。私たち1人ひとりの意識変革が求められている。


















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