「10代の頃と顔が違う」 高梨沙羅選手が銅メダル獲得も、"見た目"ばかりが話題のワケ…人はなぜ「女性アスリートの容姿」をジャッジしたがる?
筆者と上村氏との共同研究による「錯覚メイク」では、実際に約3割の魅力向上効果が確認されている。この技術は、主に下記のような視覚錯視の原理を応用したものだ(※3)。
バイカラー錯視:鼻筋を高く見せる
エコー錯視:顔の輪郭を整える
YouTubeやTikTokなどで「整形メイク」と称して、別人級の顔や、有名人に寄せた顔に変身するインフルエンサーがいるが、錯視効果を用いればそういったことは十分に可能なのだ。
資生堂とスポンサー契約を結んでいる高梨選手は、長年プロのメイク術・指導を受けてきた。彼女の変化も、こうした科学的メイク技術の成果だと思われる。
しかし、メイクの効果を科学的に説明しても、誹謗中傷は止まらないだろう。
高梨選手への容姿攻撃は、10代から始まっていた。
ワールドカップで圧倒的な強さを見せ始めた10代の頃、ネット上では容姿をジャッジするようなコメントが飛び交った。
まだ多感な10代の少女が、自分の名前を検索したとき、容姿に関する大量の書き込みを目にしたらどう思うだろうか。競技の実力とはまったく関係のない部分で、人格を否定されるような攻撃。これが彼女の心に深いトラウマを残している可能性は高い。
そして、彼女が「綺麗になろう」と努力を始めると、今度は「整形疑惑」という新たな攻撃が始まった。
変わらなければ容姿を揶揄される。変われば「整形だ」と疑われる。どちらを選んでも攻撃される。これが女性アスリートの現実だ。
脳は「見た目」を0.1秒で評価する
重要なのは、攻撃する側の目的は「真実の追求」ではない、ということだ。
仮に高梨選手が「整形していません」と否定しても、「嘘だ」「隠している」と攻撃は続く。過去には、ある美容外科医がSNSで高梨選手だと匂わせるような形で「患者」だと投稿し炎上、その後削除するという騒動もあった。しかしその真偽は不明のまま拡散されている。
彼らの目的は「有名人を貶めること」そのものだからだ。


















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