AIを活用し顧客体験を創出する「コネクテッド戦略」とは何か 経営とイノベーションの世界的権威が説く「究極の顧客戦略」
Uberライドシェアの配車サービスは、日本ではアメリカほど一般化していないため補足します。みなさんがUber Eatsで、配達員(自転車やバイク等)が注文ごとにマッチングされるイメージを持っているとすれば、配車サービスも同様の仕組みです。
プラットフォーム側(Uber)は車両を保有せず、街中の個人車両を“仮想的な車両群”として管理・活用することで、車両購入にかかる初期投資費やメンテナンスコストを負担せずに済みます。登録者が増えるほど、顧客の近くに車両が存在する確率が上がり、待ち時間が短くなります。運転手側も、車両の受け渡し等の無駄がなくなり、稼働率を高めやすくなります。
では、トレードオフを崩す「つながりのある顧客関係」は、どのように作るのでしょうか。ポイントは、従来の一過性のやり取りではなく、豊富なデータ交換を通じて高頻度・低摩擦で、顧客ごとにカスタマイズされたやり取りを実現することです。
つながりのある顧客体験を生む3つの工程
この関係性は、「つながりのある顧客体験」を構築し、反復して磨くことで形成されます。つながりのある顧客体験は、顧客ジャーニーの次の3つの工程で整理できます。
① 認識(顧客ニーズの認識):顧客と企業のあいだで生まれる情報の流れによって、顧客ニーズが双方に認識されます。この流れは、顧客の行動を起点に生じることもあれば、企業が自律的にきっかけを作る場合もあります。
② 要求(顧客ニーズを満たす要求):顧客あるいは企業は、このニーズを満たす製品やサービスが何であるかを特定し、顧客が希望する選択肢への「要求」につなげます。
③ 対応(要求への対応):企業は要求への対応を摩擦の少ない方法で提供します。
この一連のやり取りが、つながりのある顧客体験を生みます。さらに、多くの事例研究から導かれた4つの代表的な型として、「欲求への対応」「厳選した提案」「行動のコーチング」「自動実行」が挙げられます。

















