AIを活用し顧客体験を創出する「コネクテッド戦略」とは何か 経営とイノベーションの世界的権威が説く「究極の顧客戦略」
あらゆる業界で、企業は「顧客体験の向上」と「それを支えるコスト増」のトレードオフに直面しています。例えば航空でいうと、足元が広く食事も豪華な座席は快適ですが、その分高額になります。電気自動車においても、バッテリー容量が大きく走行距離が長いなど、性能が高いほど利便性は高まりますが、一般にコストは上がります。
コネクテッド戦略では、顧客との“つながり方”を変えることで、従来のトレードオフを崩すことができます。ここではわかりやすい例として、タクシー配車を取り上げます。
タクシーの配車アプリの例
利用者は配車アプリを使うことで、街角で拾う/配車係りに電話する/タクシー乗り場に並ぶといった手間を減らし、よりスムーズに乗車できます。支払いもアプリ内で完結するため、現金やカードを用意する必要がなく、降車時のもたつきも起きにくくなります。
一方でタクシー会社側も、乗客を探すために「乗り場で待つ」「流しで走り回る」といった非効率を減らせます。さらに、どの車両をどの顧客に回すかといった配車判断も、車両の位置情報(GPS)や車両管理システム、配車アルゴリズムを組み合わせることで最適化できます。結果として、利用者の体験を高めながら、運営の効率化も同時に進み、体験とコストのトレードオフを乗り越えることが可能になります。
ここまでの例は「顧客」と「タクシー会社」のつながりを前提にした話でした。Uberのような配車プラットフォームは、さらに一歩進めて、従来はつながっていなかった「個人所有の車両・運転手」と「乗客」を結びつけます。

















