専門がないままだらだらと…入社3年「静かな退職」を選んだ彼が陥った「-(マイナス)」型人材のワナ AI時代は「π型」「H型」人材を目指せ

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次に「T型人材」だ。

「I型人材」がスペシャリストだとすると、「T型人材」はジェネラリストと受け止めたらいい。

このタイプは、1つの専門性に加えて幅広い知見を持つ人材だ。縦棒(専門性)と横棒(幅広い知識)で構成される。たとえば、経理の専門家でありながら、マーケティングや人事の基礎知識も持っている人。エンジニアでありながら、ビジネスモデルや顧客心理についても理解している人。

私(筆者)も、組織営業力アップという専門分野はあるが、その知見だけで経営者たちと対等に会話できない。業界や経営全般に関してはもちろんのこと、歴史や哲学、世界の政治の動きまで知っておくと、この激動の時代について語り合うことができる。

たとえば「PEST分析」は、政治・経済・社会・技術の4つの観点から、企業を取り巻くマクロな環境分析をするフレームワークとして有名だ。つまり深く理解できていなくても、政治や経済、技術の動きぐらいは押さえておかないと、ジェネラリストとして通用しない。

AI時代においては、「幅広い知見」を生成AIで補強できるため、T型は最もバランス良くAIを使いこなせる層とも言える。自分の専門をAIというレバレッジを使って多方面に展開できるからだ。

発展途上の「・(ドット)型人材」とは

基本は「I型」と「T型」だ。ここから派生形を紹介したい。

「・(ドット)型人材」とは、「-(マイナス)型人材」と同様に、私の造語だ。I型を目指しているが、まだ深掘りが足りず、点のような状態にある人材のこと。

新入社員やキャリアチェンジ直後の人が該当する。まだ何者でもないが、これから縦に伸びる可能性を秘めている。誰もが最初はドットから始まる。それ自体は何も問題ない。

たとえば、入社1年目の営業担当者。商品知識もまだ浅く、顧客との関係構築もこれからだ。しかし日々の業務を通じて経験を積み、3年、5年と続けていくことで、縦棒が伸びていく。やがてI型人材へと成長する。これがキャリアの自然な流れである。

ただしAI時代においては、「点」のまま止まってしまうと危険だ。AIが生成する基礎知識以下の価値しか出せなくなる。ドット型は、早くI型へと成長する必要がある。そのためには、目の前の仕事に真剣に取り組み、専門性を磨いていくしかない。

次ページ問題は「-(マイナス)型人材」である
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